5 腸内細菌は食物の吸収、排泄に関わっている

菌は、人間によって悪玉も善玉と日和見とに分けられていますが、本当は世の中の縮図のようにそれぞれの役割があって、無駄なものがありません。食中毒の要因として、悪玉の親分として有名な大腸菌が未知なウィルスには守る側に変化することも考えると、悪玉とされる菌も私たちを守ってくれている仲間であることがわかります。

まるでコバンザメと、クジラの関係のように、人間と微生物は共存共栄をしているのです。

だから、彼らに良い栄養を届けるから(口に美味しいものより 体に美味しい食事をして)、代わりに彼らに働いてもらう  という互いのメリットがあるのです。

即効性があるクスリは、対処療法が必要な緊急時にはとても有効な手段です。しかし、微生物にとっては善玉、悪玉を見境なく殺してしまうため、抗生物質含め、ほどほどにすべきなのです。とにかく自身の免疫機能を高めるためには、自分自身の行動で病に対する防御策が必要なのです。

防衛策とは、たとえば運動やよい食事をすることですが、それ以外にも夜更かしや、気力を持つ、ストレスを貯めないことが、免疫細胞を強くし、がん発生率を下げることになります。

ガンは毎日3000箇所も作られていて、そのがん細胞をナチュラルキラー細胞がやっつけてくれている。しかしこの免疫細胞はストレスに弱い という話は衝撃的ですが、腸内を知ると納得できます。

  • 正常な腸管には常に500種の腸内細菌がいる。
    1gあたり小腸上部に1万個、下部には10万ー1000万個
  • 大腸には100億ー1000億個
  • 腸管免疫のメカニズム研究(理化学研究所 大野博司先生)
    腸内細菌が健康や疾病の予防、発病と深くかかわっている

     食べ物ーー>①消化酵素ーー> 炭水化物、タンパク質、脂肪分
    ーー>②腸内細菌ーー> 炭水化物、タンパク質、脂肪分
  • ブドウ糖、アミノ酸に分解し、無駄なく吸収できるようにする
  • 腸内細菌は分解、消化、吸収などに大きく関わっていることがわかってきた。
  • 大腸のぜん動にも善玉菌(乳酸菌)が関わる

※   癌細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞は免疫細胞として協力だが、ストレスに弱い
※   免疫細胞の60-70%は腸内細菌によって作られていると推定される

 

3者のバランスがとれていることが大切

  • 善玉菌(代表格が乳酸菌)
  • 悪玉菌(ウェルシュ菌、大腸菌など)
  • どちらにも転ぶ日和見菌(腸球菌など)

※   サナダムシなど寄生虫も免疫力を高め、アレルギーがおこらないとも言われる
※   食中毒の原因で悪だまの親分 大腸菌も強力な外的菌を放逐する免疫力がある

 

――>このバランスを壊すひとつが 抗生物質

 

大腸のセロトニン

脳に存在するセロトニンが大腸にも存在。これが同症状を引き起こしていることがわかった。脳のセロトニンはストレスで興奮した脳を鎮める腸のセロトニンはストレスによる腸の不具合を引き起こす。

ストレスを受けると腸のセロトニンが増え、腸管に過度の運動や収縮が起きる。
――>大腸の不調がストレスをよび、それがさらに不調にする悪循環

――>対策として、たとえば1日3食を決まった時間に適度の食事をとる

夜更かしはやめるなど、規則正しい生活を心がけることで、自律神経を少しづつ正常に戻していく。

 

  • 緊張すると強まる交感神経は排便に影響、リラックスさせる副交感神経(海外出張や徹夜仕事など)
  • 腸内環境は体のいろんなところに影響を及ぼす。代表格は免疫力
  • 体の中では毎日3000を超える癌が発生する。白血球、リンパ球、どん食細胞などが大きくならないうちに食べてしまうことで がんを防いでいる。

ーー> 気力のない人は がんを発生する可能性が高い
免疫(からだの警察官)にダメージを与えるのがストレス