確かに歴史はここにある

写真 2016-01-28 19 45 44大河の関係で、真田丸コーナーなるものが図書館の特集棚にできていた。ふとビジュアル満載のものを手に取ると、大阪夏の陣、冬の陣の屏風と書いてある。

近くで見ると、だれもが歴史で学び、見たはずの絵柄がそこにある。

くしくも、絵師として最近、「花鳥の夢」や「等伯」で読んだ狩野派、長谷川派の名前を、冬の陣、夏の陣、それぞれで見つけた。

大坂冬の陣

写真 2016-01-28 20 11 02 写真 2016-01-28 20 11 22これを描いた現存する唯一の作品らしく、かなり忠実で資料的にも貴重なもの。永徳の孫、永徳の再生といわれた守信、のちの探幽の関わりが言われている。

写真 2016-01-28 20 13 44絵のタッチはコミカルだけど迫力がある。タン(丹)という文字が絵の中にあって、ここは赤色に塗るべきところという表現もなぜか未完成である絵とともに親しみ深い。

 

夏の陣

写真 2016-01-28 20 23 52唯一ではないが、現存する3種類のみとされる。長谷川等意という長谷川派であること以外なぞの筆者。写真 2016-01-28 20 26 22

絵のタッチは繊細で静かな強さを感じる。ある種冷たさというか、黒色が多いこともあり、夏の陣で大勢の死者を出したことへの鎮魂であるようにも見える。途中に天神橋とあるが、説明では天満橋のことだと解釈がある。

感じたこと

写真 2016-01-28 20 27 35淀川には死人が氾濫したというあの時代、これほど悲惨なことであっても、一流の技術をもっていたものは書かなければいけなかっただろうし、また残そうという強い思いがあったから、今の時代に残る作品になったんだと思い知らされる。

現代に生きるものは、未来人に何を残せるだろう。映像マンは・・・

写真 2016-01-28 20 19 37たった400年前に、すぐ近くで起こったことの記録を見て、心底ドキリとした。

コメントを残す