読売新聞より引用.
成田、関西、神戸の3空港が提供する無料の公衆無線LANサービスでインターネットを利用した場合、送信したメールの宛先や中身、閲覧中のウェブサイトのURLを他人がのぞき見できる状態になることが26日、神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)の実地調査で確認された。
(途中略)
成田国際空港会社の話 お客さまが簡単に利用できるよう事前設定の必要な暗号化は使用していない。お客さまには同意の上、自身の責任で利用してもらっている。重要な通信は暗号化された無線LANを利用してほしい。〔共同〕
http://mw.nikkei.com/tb/#!/article/DGXLASDG2600E_W4A820C1CR0000/
記者の理解力で書かれた記事はいろいろと問題はある。一方で先生も書かれている通り、知る人ぞ知る既知の事実であっても、こういった警告を出すことで、改めてタダの理由を知り、リスクを考えた行動を取るきっかけになることは、とても大切なことだと思う。そのとばっちりを受けるのは、説明した側というのがなんとも情けないのだけれど。それほどIT技術が世の中に浸透しながら、理解できる人が少ないことを表している。
神戸大大学院 教授のブログより引用.
(一部)
特に日本では、どういうわけか「自己責任」という言葉は存在せず(と思っている人が多数)、無条件に安全なものだと信じ込んでいる人が多いのです。その人たちに、必ずしも安全ではないという事を認識させる必要があります。その警鐘として記事が書かれています。
http://ameblo.jp/prof-morii/entry-11915650660.html
個人な考え方
無料メールに関して
電子メールがなかった頃から、今の世に生存している人は、それなりの情報セキュリティ知識がある。一方で、無料&クラウド&ネット常時接続の時代に産まれ、電子メールでさえ使用が面倒だと感じるLine時代の層にしてみれば、無料に潜むリスクを考えることも希なんだろうと思う。
例えば私も含め、GoogleのGmailを利用する人はとても多い。しかしGoogle社は、記事に関連した広告を出すためには、中身を知らないと出来ない。だから中身の閲覧は当然という立場だ。
以前、日本語入力ソフトの入力内容が定期的に、開発元に送信された事故?があったが、これも同じ話である。パスワードとか口座番号とかキーボードはダメージが大きい気がするが。
しかし改めて考えると、ビジネスメールに使うシステムとして、本当に適切かという視点が必要である。もちろん、かつての社員が積み重ねた努力の結晶であるノウハウや社外秘情報を、容易く盗聴されていいはずはない。
無論、取引先からのメールを転送も含む。
無線LANであっても同様
やはり自身のWifiルーターの同じ持ち歩くか、暗号化がかかっていないなら、素直にあきらめるか、せめて、VPNなどの仕組みを使いたいものである。
無料のVPNサービス
http://www.vpngate.net/ja/
ただしVPNが絶対安全とは言えないし、これを使っても、無線LAN間が暗号化されるだけで、通信先のサーバ、サービスに問題があれば、なんの意味もなくなる。
ITは便利な一方で、遠隔地から根こそぎ金のなる木を 奪われるリスクがあるということを、自分に思い聞かせるべきだ。
個人的にはせめてzipパスワードでもかけられれば。^ ^