水道民営化を少しだけ考える

有名な動画(CSISマイケル・グリーン氏が副総理を直視し、水を飲んだシーンは必見)

ふと気になって水道事業「包括業務委託」の実施 でネット検索したら恐ろしい数の地方自治体のページがわんさか出てきますね。

いくら状況を調べても現在の状況が解らないのですが、取り急ぎ忘備録。

<トピック>

  • 契約期間は通常で20年以上
  • 地方自治体の承認要だった料金改定は企業側が通告するだけで手続き完了(役員報酬株主配当法人税等をコストに転嫁できる)
  • 料金徴収や運営権のみで、災害時などの負担はしない
  • 契約破棄の場合は巨額な賠償金がかかる
  • なぜか外資が台頭
  • 儲からなかったら辞める(外資のつよみ)
パリでは約30年間で水道料金が5倍になったようで、再民営化したようです。日々使用する命の水だけにJapanクオリティと比較していい加減な品質を出されても拒否できない怖さがありますね。

 

<コンセッション方式に関する制度改正のポイント>

  1. 水の供給責任 水道事業者として住民に水を供給する責任は、従来通り市町村が負います。
  2. 事前の対応 地方自治体は、PFI法に基づき、あらかじめ料金の枠組み(上限)や民間事業者に委ねる管理運営の内容や水準等を定めます。これに加え、今回の法改正により、厚生労働大臣がその内容を確認した上で、許可します。
  3. 事後の対応 地方自治体は、PFI法に基づき、モニタリングを実施し、早期に問題点を指摘・改善します。これに加え、今回の法改正により、厚生労働大臣が直接、民間事業者の報告徴収・立入検査を行います。

厚生省HP
https://www.mhlw.go.jp/content/000467081.pdf

 

<水道料金 全国平均 月約3,200円>

  • 日本一安い地域:愛媛県八幡浜市矢野畑市 月額210円
  • 日本一高い地域:熊本県宇城市郡浦地区 月額8,940円

引用
https://setsuyaku-kakeibo.net/water-rates-ranking/

 

<民営化でも水道料金値上げしない?>

Q3 民間事業者に任せると水道料金を自由に値上げできるのではないですか?

A3 市民・お客さまにご負担いただく水道料金の総額は、現行水準と同額のままで変わりません。また、料金水準を見直す場合には、これまでと同じように条例改正(市会の議決)が必要になるなど、民間事業者が自由に水道料金を変えることはできない仕組みとなっています。

「改正水道法の適用によるPFI管路更新事業と水道基盤強化方策について(素案)」に関するQ&Aについて
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000468606.html#1

 

水道事業黒字なのに維新の会が目指してきた大阪市の水道局民営化。何度も蹴られつつ、チャレンジが続いているようです。大阪市のHPを見ると値上げの質問回答がありました。理由は、南海トラフ巨大地震等に備えて、現在よりも管路の更新ペースを大幅に引き上げ、耐震化を促進 とありますが、民営化したからうまく進むとは思えません。今回の台風のような被害はどう対応するのでしょうね。

 

 

2兆円で落札 関空・伊丹空港

オリックスと仏空港運営大手バンシ・エアポートの企業連合に空港運営権売却(2015年12月15日)
https://toyokeizai.net/articles/-/100417

これも竹中平蔵氏が絡むオリックスフランス。大阪の公共物ももう売るものがなくなってきた。海外は、さほど総額の巨大さや長期のリスクに対して神経質になっていない。これは事業として参加する意味がなくなれば撤退するまで、という割り切りがあるから。うーんやっぱり 問題の先送りと 国有財産の身売りで一部が儲かる仕組みにしか見えない。

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