Google I/O 2014 開幕キーノートから学ぶもの

約3時間もの開発者向けGoogle I/Oキーノートを観た。時期Androidと新デザイン言語「Material Design」の発表。彼らが考える未来ITの全体像を垣間見た。(録画だったから早送りや、斜め読みすることが出来た。情報が記者独占ではなく良い時代になった)

既にニュースやライブで見た人はどう感じたのだろう?

 

映像屋の観点から

内容評価はプロに任せて、映像屋の演出と技術観点で眺めてみる。

・アナログ時計仕掛けのオープニング
丸い玉がつらなり、アナログで書かれた1枚1枚の数字パネルが開始までのカウントダウンをパフォーマンス。玉の移動とともに、きれいな繋がりを見せたまま、デジタルパネルに繋がっていく。今回のコンセプトであるシームレスな繋がり、デザインを映像でも踏襲しているのだ。

–> 企業イベントでも毎回悩ましいオープニングだが、映像だけでもいいが、アナログとデジタルの融合だからこそ、全世代に向かって発信できるんだと思う。

・冒頭に世界中3,4箇所をライブで繋いでみせた
冒頭にインドやワールドカップ最中のブラジル会場に呼びかけ、現地会場と数秒づつ繋がった。imageimage

–> 一般企業であっても生放送中、各拠点と繋げば研究者や開発現場を共有し、顧客へのアピールが増すだろう。生中継でなくてもよいがライブならではの良さは収録では撮影できない。

・映像の下に切替可能な文字おこしがついた
まだ英語だけだったが、やがて複数語が当たり前になるだろう。もちろん同時だから通訳者は複数人必要だろうけど。

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・登壇者が入れ替わり立ち代り
ピンマイクは控え室でつけているのだろうか、いずれにせよ音声に乱れはなかった。映像は保存映像を見る限り安定していたが、一部、ノイズと乱れが出た時間帯があった。こちらの環境かもしれないが、通信は追いつきバッファはあったので、やはり収録時のものだろうと推測する。

・映像は端末の画面と、スライド本体、デモの映像、会場の2,3カメといったところ
センターからの映像は、少し残念だった。現地環境が悪いのか、客席の最前列と、ステージの丁度あいだを通っており、トイレなのか遅れた人なのか、ひたすら頭が左から右に動く姿があり、絶え間なくやってくる波のように見えた。スイッチングもそれを嫌ってか、多用は避けたようだけど、使わないわけにいかず、クオリティー劣化に繋がったと思える。

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中身についての感想

評価は専門家に任せるとして、単なるPCやスマートフォン+ネットといったICT技術から、時計やクルマ、健康といった生活密着デヴァイスへさらに深くITが入っていくことが伺える。もちろん夢、幻の10年後の理想像ではなく、APIというプログラムの言語ツールを見せることで、アイデアさえあれば誰もがつくらなかったプロダクトが今すぐにでも世に出てくることを指し示している。

IT企業時代、まだWebがWWW(World Wide Web)といわれていた時代に画期的なブラウザである NCSA Mosaic がリリースされた。まさにインターネット創世期、それを初めて京都で見て感動した人間としては、とても感慨深いものがある。

しかし、腕時計を携帯やスマートフォンへ置き換えた人間にとって、はて?中途半端なメッセージデバイスは必要だろうかと思う。

アラームタイムを口で命令、ソフトウェアが音声解読し、設定する一連の流れを誇らしげに語るのは楽しいが、時計単体でやってたころも、アラーム設定はさほど難しくなかった。

視聴覚などのハンデを持つ障がい者の方には便利至極であるだろうけど、バッテリーが持たない&時計みて、スマホを出すことを考えると用途が思い浮かばない。

健康デバイスにしても、そもそも医療機関では医療機器への影響懸念でPHSはまだしも、携帯はNGだし、歩数、睡眠時間、血圧を定期的に測る計器が必要な年齢層はもっと高いはずで、ペースメーカーをつけている人含め、自爆行為だろう。充電が無線で出来ることも裏目だし、字が読めない。

メガネはただでさえ、日本の小学生がメガネ率8割以上のクラスも多い中、もっと近いところを見せられるというのは、後数百年、人間が順応・進化してもうひとつのサブ目の玉が出来てからのような気がする。

クルマにしてもOK、Google!と呼びかけて、通信障害でグーグルが答えてくれなかったら終わりみたいな生命線部分をネット依存出来るほど勇気がある人はいないだろう。

となると、新しいもの好き達への提供でさらなる新しい要望を集めるデヴァイスとなり、さらに遠くへ言ってしまうような気がする。

個人的なニュースとしては、Chromecast がAndroid 画面ミラーリングに公式対応したこと。Youtubeが映せただけではあまり面白みがなかった同製品がやっと、AppleTVと同じ土俵にたったように見える。

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