GPUが出来ることをGPUで

ひと昔と比べてGPUの利用が増えてきたように思えます。コンピュータの自作ショップは、通常PCを求める層とは異なる客層が出現し、GPUに巨大な電源がくっついただけのお化けスケルトンマシンを買い求めるマイニング特需で、潤っているようです。

一般PC向けのGPUはNDIVIA、AMDとintelが主に製造していますが、上記GPUの新たな使い方や、人口知能(AI)が騒がれる今では、深層学習含めた新種の画像解析へと派生した製品群が生まれ、活況しています。

このGPUは早ければ早いほどいいという状態ですが、AI用途にはまた別のアーキテクチャーが必要とのことで、さらにスケールアップ&コストアップしつつも、CPUと比べても格段に電力を食うのが難点です。

 

映像でのGPU

写真 2018-01-06 13 44 10特に映画人含めた映像処理ソフトのカラーグレーディングやカラーコレクションで人気のあるBlackmagic design社のDaVinci Resolveなんかは、GPU性能やGPUメモリ含めて、良ければ良いほど効果的と言われていますが、とてもモバイルPCなどでは考えたくもない領域になっています。私はやらないゲーム用途でも同じ流れですね。

たとえば50W近いCPUを搭載したノートはデスクトップ並に高速と言われますが、最近のGPUは、単体で100Wを平気で超えはじめています。だからCPUと合わせて250Wという電力も不思議ではないのです。先日購入したAnkerのPowerHouseは総量約400WHだから2時間動かせないという計算になります。

一方で冷静に考えると、ビデオのエンコード処理だけをGPUで行う場合は、さほどバッテリーは必要ありません。そう、電力不要なのです。インテルの7世代以降のcorei7やcorei5CPUに搭載されるGPU HD6**シリーズであれば、特に省電力がうたわれるUシリーズなら1つのダイに両方搭載していて消費電力は合わせても最大で50Wにも満たず、CPUエンコード処理の5倍以上早くレンダリングしてくれます。さらにCPU単体よりも省電力なのです。

 

私の使い方

写真 2018-01-06 11 33 08お風呂の湯舟をいっぱいにするとして、蛇口からたくさん水を出して短く処理を終わらせるか、メーターが変わるか変わらないかのじわじわと出すかの違いかもしれませんが、とにかくGPUは省電力に弱いため、モバイル用途では圧倒的に後者がいいと思うのです。ファイルサイズを圧倒的に小さく、きれいにエンコードする必要があるときのみCPUは必要と思いますが。

映像編集ソフトEdiusProは、このGPUを積極的に使ってくれるので、プリレンダリングなしでリアルタイム編集できるため合理的です。前回発見した技 corei7 7700搭載のmini PCが、PowerHouseで駆動しつつ、バッテリー残量10%付近でも安定して、H.264/AVC形式、H.265/HEVC形式にエンコードしてくれるQuick Sync Video(QSV)ハードウェアエンコードに感謝して使わせてもらってます。最近のタスクマネージャーはGPU利用率も表示されるようになってなんだかおもしろいです。

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