誰のための何のための が仕事の質を変える

例えばカメラマンがそれはディレクターの仕事だよといった瞬間、その人の成長は終わる。当たっていたとしても。もちろん逆もしかり。いやけっして専門性が悪いというわけではないので誤解してほしくないのだけれど、少なくても誰のための何のためのものかを知らない人が撮影するよりも、目的意識を共有し、関わる全員がそれぞれの役割を俯瞰で理解した上で自分の業務をまっとうする方が、質が上がるという意味だ。

それぐらいカメラ性能が上がり、ワンボタンで誰しもがいい絵を撮れる時代になったんだ。

写真 2017-08-25 17 04 00先日私に必要なのはISOと枚数だけ、あとはセンスでその場を切り取るから任せろという方に出会ったけれど、これはちゃんちゃら可笑しい。子供向き、大人向きというだけで視点が変わる納品物に関して、これはない。大勢が関わる現場でスタッフの向いている方向性がバラバラで良いものが出来るわけがない

昔ながらのビッグギャラをおう歌して、大人数&役割分担でやっていけた時代は終わり、豊富な予算のあるNHKを除けば民放のTVクルーでさえ、一人が何人もの役割があたりまえになった。これを不幸と感じるか幸福と感じるかは、人それぞれですが、少なくても単なるカメラマンから一歩前に進むための試金石がやってきたと思うべきだと私は思う。

とっくの昔に発注元である大手企業でさえ、一人が何種類もの業務を持っていることに気づかない人がいるのは残念ですが、ゆでガエルにならないことを願いつつ。最新機材を持たなくても一流の仕事をする人もいるわけで、そういう引き出しが多く、前向きで、死ぬまで勉強だと鼻息荒いお年寄りと仕事をする方が楽しい。

 

ランナーズハイ

写真 2017-08-24 20 16 25真に目的に向かって頑張ったときに、技能も機材も超越したものがやってくることを経験している人は案外少ない。頭がいいから頭で考えてこれはしんどいと断ってせっかくの成長の兆しを、チャンスを逃すのかもしれない。般若心経ではないけれど、とにかく頭で考えず、知恵の自殺をさせて、心からどっぷり浸かって味わう頭が悪い人の方が頭がいいとされる所以である。支離滅裂だけれど、般若の智慧がおりるんだ。やるかやらないか、やるならとことん、とにかく「人と比べること&つまらぬこだわりをやめよう

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