赤やオレンジ、黄色、緑と華やかな彩りを見せる紅葉。春のサクラと同様、満遍なく人は美しく感じる。
しかしその一方で、彼らは必死で生きている。
紅葉は、光合成をして栄養をとるところの経路を一部絶ち、厳しい冬を迎える準備をする行為。
表現を変えると、本体が生き残るために、苦汁の決断で無駄を極限までそぎ落とす。紅葉させ、葉を落とす行為は、まるで企業でいう経営陣による社員のリストラさながらの寂しい行為に似ている。
ただし、彼らは春になると、根を伸ばし、新芽を出し新しい葉っぱを出す。成長の準備に入るために。
この自然の摂理に人間が何を学ぶかは、人それぞれだけど、こういうさびしい、わびしい、しかし力強く、たくましいものになぜか人は魂レベルで惹かれるのかもしれない。ひょっとすると赤やオレンジなどの暖色は、血液を想像させるのかもしれない。いや、あれだけ暑かった11月から一転、瞬時に紅葉できる順応性の高さにあこがれるのかもしれない。
今回は紅葉と同様、いろんな人間に愛想振りまく鹿のたくましさも見習わねばと思った次第です。(笑)