来場者拍手などのカメラ側で撮影した音声とは別に、PAさんからのライン音をそれに強めにかぶせるなど、イベント収録には、クオリティアップの施策が数多くあります。
一方で映像、音声別々の運用には機械やケーブル、距離、収録フォーマットなど様々な影響を受けるから遅延・ロスは発生し、結果、映像と音のズレが大きくなることがあります。
先日のLive配信をPC側にもバックアップ保存していたのですが、この映像の音声が1秒弱遅れていることに気付きました。
1秒ずらす手段
1ファイルで数時間のFHDデータの音だけをずらすのに、効率いい手段はあるでしょうか?
当然ビデオ編集ソフトを使えば、修正が簡単ですが、ファイル化には再エンコード時間が発生し、膨大な時間がかかるものが大半だと思います。もっとも最近のインテル純正やグラフィックカードのエンコード支援機能を使えば爆速にはなるものの、3時間ものが30分になるような圧倒的な効率向上というわけにはいきません。
スマートレンダー
しかし一定時間だけ全体にずらしたい場合、良いソフトがあります。
TMPGEnc MPEG Smart Renderer というソフトです。
エンコードには定評ある同社の製品ですが、出力時に再エンコードが行われる箇所を極力少なくして、高速にファイル化できるメリットがあります。
もちろんプレビューも見られるので、650ミリ秒の数値ズレを発見した後、3時間8分30秒の映像がどれぐらいで修復できるか実験してみました。
するとどうでしょう。表示される数値はもっと短かったですが、だいたい合計3分程度で終わりました。いろんな条件があるとは思いますが、こういう無駄を削減することで、ただでさえ時間のかかる編集作業をショートカット化してゆくことに繋がると思っています。
映像編集には時間がかかることに、案外クライアントは知らない・・・・