あらためて2015年の 正月が終わって、名残惜しい気分です。
おせち料理の食材に込められた願いなどを知ったついでに、調べてみました。
お正月のお節料理の所以
参 考
http://www.kibun.co.jp/knowledge/shogatsu/iware/edobunka_06.html
おせち(お節)の意味
神様へのお供え物「節供(せっく)」が発祥で、「おせち」はその節供の料理(お供え物)を「御節=おせち」と言ったのが語源のようです。
一年の季節の節目にする行事と、その時の料理を意味していましたが、やがて集約、省略されて、最後は一番大切な正月のお節が残ったそうです。
その正月の神様「年神様」とか「歳徳神」(または「恵方神」「正月神」)に一年の幸福や五穀豊穣を祈って、今年の縁起のよい方角に神棚を設けて神様をまつり、そこにお供え物をします。
そのお供え物である「お節」は、一年の幸せの祈りが通じるように、神様とともに食べることが本来的なおせちの意味になるそうです。確かにお祭りも、本来はケの時には食べられなかった珍しい食べ物を、ハレの日は食べられるとあって大人も子供も喜んで集まった。酒の神さんもいるようで、地元の人と人と集まり、米と水、酒などでバカ騒ぎすることこそが神さんが一番喜んだといいますから、人間が交流を深め、円滑にコミュニケーションを取ることが 潤滑油になると誰もが望んだのでしょう。
そしてかまどの神様も非常に大切にする。このため大晦日までに料理を終わらせて、三が日くらいは休んで頂く。働きづめの主婦もハレの日ぐらいは料理を 休ませてもらおうということでしょう。
お節の時代は ??
天皇や公家は、年が変わると禊をして天地四方を拝みました。「四方拝」です。そして現在の天皇は毎日、これをしていると聞きましたから、すごいと思います。
京都のころは、天皇が鴨川で禊をされ、奈良時代の天皇も川に入って禊をされたそうです。まさに正月最初の行事ですね。古事記にもあるように、神様の世界にも階級というか役割があるので、神が神に向かって報告し、国民のために願う ことは すごく当然のことでしょう。四書五経、古事記などを修し、質素倹約で 天皇道をまっとうする神道の教えは、聖徳太子の時代から変わっていないようです。マスコミにはこういった情報こそ報道して欲しいなぁ。
まさに行事だった節句が一般庶民にやってきたのは江戸時代中期以降。いろんなものが集約簡素化され、正月のおせち料理に集中し、現在にいたっているようです。
ちなみに、お年玉というのも年神様からの贈り物だそうです。
お正月言葉の意味
- お屠蘇(おとそ):
邪気を払う薬酒。中国の漢方薬を酒に浸して作り、1年の健康を願う。 - おせち料理の頂き方:
厄払いの柳製の「祝箸」でいただきます。両先端が細いのは、人が年神様と食事を共にするという意味。 - しめ飾り:
家に年神様をお迎えするために清められた示し。しめ飾りや輪飾りは、しめ縄が簡略化されたもの。ウラジロ(不老長寿)、ユズリハ(子孫繁栄)、ダイダイ(家運隆盛)など、縁起植物が使われる。 - 鏡餅:年神様の依り代(居場所)として「鏡餅」を飾る
- 雑煮:年神様に供えた餅のご利益を頂戴する
これを知って迎える正月は、さらに神聖な気分になります。