映像制作者を心から冷やす ディスプレイへの表示不具合

画面がおかしいとご相談があってから、2つの打合せを終えた後、現地おもむくと、まさかのディスプレイ上への横ラインのノイズの数々。

ループ再生を何度か眺めると再現性はあるものの、同じ白色や黒色表示のところに、まだらにノイズが出ている。もちろんまったく問題がないシーンもあって、イマイチ悩ましい。

法則を見つけることは困難、そんな場所でやれることは一つ。コンテンツ側を編集するということ。

 

ひょっとすると輝度が高すぎ、低すぎ 問題

つまり黒が沈みすぎ、白が飛びすぎといったコンテンツになっていて、昔ブラウン管であったようなディスプレイが耐えられず飽和している可能性があることを想定し、輝度スコープで覗いてみました。すると、確かに上は白に張り付いていました。

思わず原因究明できたことを喜んだものの、Davinci Resolveで少しカーブをいじっても、結果的には劇的には変わらず、でも実際には黒が改善し、白もノイズが減ったように思えました。

 

エンコードしてはサイネージに転送し 別フロアの画面をチェック といったワークフローを繰り返す

試行錯誤の上、結局3時間後に導いた答えはハードウェアの問題。複数のパネルを組み合わせて出来た1000nitを超える真昼間でも明るいパネルだけに、電圧が不足して、真っ白コンテンツを表示しきれない状況ではという結論になりました。

真っ白コンテンツを表示にした際、上手く表示されないエリア(ムラ)があったことがヒントになりました。(配線ミスか基盤不良か、供給電圧不足かは不明)

ここまで想定が出来るとコンテンツの白の輝度をソフト的に落として、少しブルーに振ってやることで、ギリギリ違和感ない絵を表示することが出来ました。

ハード部隊に後は任せましたが、ソフト側で原因究明するのは、企業に導入したシステムトラブル対応など、思わずSE時代の一次切り分け(試行錯誤)を想い出し、懐かしい思いに駆られました。映像ビジネスも通信やmp4といった規格(転送レート、解像度、色深度、ベースラインなど)を知っていないとトラブルことがあることを学びました。

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