言ってはいけない 1章 感想

まだ1章ですが ちょっと長文になりましたが 感想です。

総じて、良いことを書いているのですが、やはり欧米型典型の犯罪者の子供は犯罪者的な考え方が基本にあることも事実、落ち込むようなところまで どっぷり入り込んではいけないと思っています。(日本神道では因果ではなく因縁果、要因があっても縁や努力によって結果が変わるという理論が基本ですから)

<冒頭から>

冒頭、“不愉快な本” としての表現があり、私が最近思うことが書かれていて驚きました。
日本はプラス思考社会になっていて、プラス言葉がプラスを呼ぶ良い面を見る言葉が喜ばれます。特に、大勢が集うSNSは見る人にとって聞こえ良い言葉を出さない人、不愉快な記事には、反応しない傾向が見えます。

戦争災害、戦争、不幸な事件で良い点を見つけることは難しいし、表面的&耳ざわり良い、明るく気分のいい話をしても、問題解決にはつながらないと感じています。

かつてのゆとり教育が失敗したように、怖い先生にミスを怒鳴られ殴られるから、 また学校のかけっこやテストで順位付けをするから、社会に入るまでに向き不向きを知る、足るを知り 足らないものを補う努力に向かうのだと感じています。

今まで日本で本書のような出版物がなかったのは、西洋と東洋の考え方の違いかもしれません。

 

<結果は公表すべき>

犯罪学者というジャンルがあるのですね。
いずれにせよ犯罪を病気というカテゴリーと考えれば、妊娠中の喫煙、飲酒は極力抑えるべきだと、妊婦への胎教や、小さいころからの学校教育に取り入れるべきでしょう。

個人的には良い実験結果のフィードバックは、早くした方がいいし、確立論として共有するべき。

本書にもあった、科学的知見を予防や治療、選択に繋げていくことに賛成です。
凶悪犯罪がすべて親の責任にすることにも反対ですね。

 

<化学や統計論では片付かない何かがある>

体の中の善玉・悪玉・日和見菌の比率や、働きアリをつまみ出しても、働かないアリが働き出し
一定比率を保つ自然界の黄金比率のごとく、犯罪者を排除して全て健全社会に近づかせようとしても、生物学的にこれ以上いけない領域があるのではと思います。

障害者を産まない工夫は必要かも知れませんが、私がかつて参加した感動セミナーで「ある子供の障害者本人が、鳴いている親に向かって、自分がこのボディを選んできたんだから泣かないで」と言ったことは衝撃的でした。

障害者が健常者に 「足るを知る」を伝え、「企業の業績改善に繋ぐ事例」はあとを絶たないし、令和新撰組のごとく、高齢化社会を考える国会に、「障害者が議員になった価値」が見える事例も多いです。

もっとも宗教論になれば、そもそも浄も不浄もないし、戦国時代は何が悪で何が善が解らないことでも長い目で善と評価されることもある。東郷平八郎が赤穂浪士を赤穂義士に変えたように、悪と言われたものも、時代が進んで評価が変わるものもある。

さらに魂の親と肉体の親との関係を言い出せば、話は難しくなる。
ユダヤの一部優秀な民族が大病との表裏一体をかかえ、欧米より日本人含むアジアが優秀とのことだが決断力や合理的パワーに欠ける裏面もある。

それぞれが正しいを追い求め、その意見を等しく吸い上げ、纏め上げ、国のより良き進化に繋げる行動をすべきだと感じました。

 

<本文 努力は遺伝に勝てないのか>

本書では 遺伝は先天性、環境は後天性ということなのでしょうか。

統計を元にした調査結果では、人の環境と遺伝しか調べようがないと思いますが、個人的には健康も含めて本人の感じ方、どう受け止めるかという個体の心の問題が大きいのではと思います。

体系、性格、能力同様にがんや糖尿病、統合失調症も遺伝がある

新しい視点、NHKスペシャル シリーズ人体Ⅱ「遺伝子」第2集 ”DNAスイッチ”が運命を変える”が面白いです。

(詳 細)
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_972.html

DNAにはまるで「スイッチ」のような仕組みがあり、その切り替えによって遺伝子の働きががらりと変化。

生まれ持った遺伝子が原因でがんになる確率は、たった8%ほど。残りの原因は、育った環境や生活習慣にプラスして、”DNAのスイッチ”が大きく関わっていることが分かってきたのです。

「がんを抑える遺伝子」で健康な人は、がんを防ぎます。がん患者は「がんを抑える遺伝子」があるのにそのスイッチがオフ状態に。

DNAのスイッチメカニズムはまだ研究途上ながら、食事や運動などによって「DNAメチル化酵素」の量などが変化し、スイッチが切り替わる。

例えば・・・
運動する→「脳の神経細胞を成長させる遺伝子」のスイッチがオンに→記憶力アップ!?
音楽を聴く→「聴覚に関わる神経伝達物質」を作るスイッチがオンに→音楽能力アップ!?

ほかにも、「老化を進める遺伝子」のスイッチをオフにして肌を若返らせようという研究や、寿命を延ばしたり、糖尿病を防いだりといった、楽しみな研究が世界中で進められています。

双子での実験で解かったのは、宇宙では強力な放射線が降り注ぐため、DNAに傷が付き、がんなどのリスクが増しますが、宇宙に行った方は「DNAの損傷を修復する」スイッチがオンに。また、無重力空間で骨がもろくなることを防ごうと、「骨を作る物質を増やす」スイッチがオンになっていたのです。

驚くべきことに、人体はこれまで一度も経験したことのない、宇宙という環境にもなんとか適応しようとします。DNAのスイッチは、そんな未知の環境にもすばやく適応し、生き抜くために備わった仕組みなのです。

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