小さな力持ち 音声収録の難しさ

Roland R-44というCANONを4チャンネル収録でき、高性能な内臓マイクも所有する機材を所有しています。出たばかりの初代を即購入しましたが、モデルチェンジもしながら今も現役のようで、あらためて良い機種なんですね。

 

軽量でなんと8チャンネル

写真 2016-07-03 12 27 39しかし時代は進み、8チャンネルを収録できるポータブル録音機があるようです。

しかもあの大きな手で操作できると思えないアメリカでの製造らしく、国産だといってもおかしくない高性能、小型化の機械。細やかな調整ダイヤル操作は確かに難しいと思いますが、iPad接続する機能もあるようで、珍しくポータブルに趣を置いて、重く、高くなる要素を極力省いた逸品です。

Still0703_00000今回は、団体結成40周年ということで、20人以上の男女パート含め、細かく役割分担されたハーモニーと、ピアノ、朗読を入れた3グループに別れた演奏会の収録。満席なのに最善列で聞ける光栄権を得ました。

それぞれに、バウンダリーマイクや、ガンマイクなどを仕込み、ミキサー内でリアルタイムミックスを行い、できればそのままCD化出来る様チャレンジすることになりました。

人によっては、レコーダー1本で収録するという安易でチープな撮り方もありかもしれません。しかしCDで納品でかつ、プロとしてお金をもらう限りは、ベストを尽くしたいということで音声さんも頑張ってくれました。

 

音声収録の難易度は収録数で上がる

写真 2016-07-02 19 51 32とにかく複数箇所で収録すると、その部位毎に独立してキレイに撮れるのは間違いありませんが、現場でミックスしようとすると一気に難易度が増します。

つまり、A,B,Cでそれぞれ収録したとしても、AにはB,Cの音が混ざっており、その他も同様です。そして演奏場所から収録場所までの距離があった場合は、音のディレイ(遅延)があるため、単純合成するとズレてダブルリスクを考慮する必要があるのです。

距離での計算式があって、ディレイ時間を設定すれば、音声のカンパケが現場でできるものの、ピアノの位置などが何度も変わっていく場合は、調整時間がなく、下手なディレイ設定はかえって後作業が複雑になります。

 こだわればどこまでもクオリティを上げたくなるのは、映像も音声も同様。ただしそのためには、さらなる難易度がいっきにあがり、かつお客さんによっては音源毎の大小希望も違うわけですし・・、あらためてコンサートの音声収録は、難しいと思った次第です。

 

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