花は小さな仏さま

カメラマン 何のため

花はけっしてカメラマンのために咲くわけではない。だから一斉に花が咲き乱れることを期待するカメラマンこそ偽者だ。本物を知らなくて偽者をつかまされているといえる。

そして確かに太陽が出て蒸し暑くなり、弱る花を見に行くより、早朝から出かけた方が花がきれいだというのは間違いない。

 

天は例外も与える

それが今回の雨だ。

botan1牡丹のような大きな花に雨があたると、重みで繊細な花びら同士が重なり花がしおれたカタチになる。

しかし太陽が出て、風が吹くと、いっきに乾くという偶然もある。今回はまさにこれで、朝早く来た人よりも、午後に近い時間の方が輝く花になった。

まさに花を終わらせる要素でもある雨と、輝かせる要素にもなる雨の両面を体感した次第です。

うそを高らかに伝えるCMじゃないのなら、自然をコントロールしようなどと思い上がったことを考えてはいけない。雨であっても耳をすませ、花びらの中に隠れる虫を発見したり、人が少ない中、質感をじっくり楽しむのが大人の鑑賞なのかもしれない。

まやかしはまやかし

ビニール栽培で季節をだまして育て、一夜でbotan3輸送する。旅行代理店なんかと組んで、一斉の開花を見せる庭が大勢ある中、その裏で、短命の命を作る(甘やかされて育つ花は弱く、すぐ枯れる)ことの恐れは感じないのだろうか。

これはクスリビジネスにもいえることである。
情操教育を受けた大人がどんどん減っているのかもしれない。

貴方がたまたま見つけたきれいな花との出会い、そのものが縁なのである。

花は小さな仏様、見たものの心に語りかける枯れた花を見て、その奥に、彼らが生きてきた証を見つけることも味なのである。

と生意気に言えるように成長したいと思った次第です。(笑)

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