AfterEffects合理化の秘訣は泥臭い処理をしなければ・・・

編集ソフトがより早く、賢くなってきたため、それだけで映像納品まですべてを完結させられる定型業務が多くなってきたと実感しています。

さらには、雪を降らしたり、炎を揺らめかしたり、レンズをシミュレートした効果を出したりする特殊効果も搭載されるソフトも安価に登場し、しかもユーザ側でタイミングやエリアなどカスタマイズできる機能も有していて、結果だけ見たら編集マンが凄いのか、ソフトが凄いのかわからないところまで来た感じがあります。

 

作ることを止めない

だからこそ、というか、ひねくれものとしては、独自性が出ない手段には食指が動かず、また脳に適度に血液を流すには、ストレスでないクリエイティブの楽しさが一番だと思っていますから、やはりゼロベースで作りたくなってきます。

こうなると動画加工の老舗ソフトAfterEffectsを使うことになるのですが、もともと、Adobe社が他社から買ったもので、Photoshopに時間軸を与えたようなもの。画面が複雑で、何でも出来る分、目的を明確化しないと一歩も進まないという状況になるのも確かです。

 

テンプレートの弊害

さすがAdobe社も解っていて、AfterEffects内に簡単プリセットとして、ワンステップで適用可能な高度なフィルター群が用意されています。グラフィックなどの素材をレイヤーに置いて、その効果を見ながら、モーショングラフィックスやカッコいい動きが作れるのです。

ただ、分解してどのようなパラメーターが使われているかを勉強するにはいいのですが、頼りすぎると応用がきかなくなります。

結局AfterEffectsで効率アップをしようとすると、出来ることを知っていることと、ショートカットやマウスの組合せを知らなければ、時間食いの泥沼に入るか、フィルターを買わされる地獄めぐりになるのです。

 

モーショングラフィックス+編集ソフトにアルファチャネル付きで渡す

今回は、人の名前(漢字とローマ字)を20個ほど、モーショングラフィックスで表現して、グリーンバックの映像の横に出す効果を作ることにしました。

アニメーター機能内の範囲セレクターと、プロパティ機能を使えば漢字もローマー時もばらさずに、1文字ずつ動きなどを付けられますし、別の漢字に置き換えるのも、コピペだけで終わるので、動きのマスター作成した後は、20個あっても10分とかからないのが便利です。

もちろんマスターに編集が入ったとしても、Ctrl+c、Ctrl+Vで 該当箇所へ張り付ければ、そこそこ早く反映が出来ます。さらに簡易なJavaScriptを使えば、レイヤーをまたがる文字やオブジェクトを関連付けさせ、片側だけを右に動かせば連動して右に動くような効率化も可能です。

貧乏人はクラウドサービスのAfterEffectsは契約していないので、CS3時代のものをWindwows10に入れて頑張っていますが、出力時にCanopus系のavi(RGB+アルファチャネル)付きを選べば、Ediusに持って行った時に、透明情報が保持されて張り付き、何の問題もなく使えます。

結局は泥臭いことを経験しながら、今、何をしているかを大まかにつかむ必要がある。ワンクリックの便利一発効果に慣れると、何の経験にもならないとともに、無駄時間をひたすら費やすことになり、見積もりも高止まりしてしまうことになるのだと、自己反省して、たまにはイフェクトソフトも起動したいと思います。

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