人口知能の核心 の感想

 

人工知能の核心 (NHK出版新書)
羽生 善治 著

前回の若い井上さんのAI本と比べると、さすが、一流を極めた御仁だから、説得力が何枚も上手だと感じました。

やはりAIが5感でとどまる限り、縁や悟りの境地であるさらに高いエリアに行こうとする人間には勝てないことが解ります。

p.204
今の若い棋士たちの未知の局面に出会った時の対応力が、少々落ちている気がしています。

–>与えられるだけに慣れてしまうと、象の鎖のごとく、外しても逃げなくなる。そもそも人工知能時代の未知な社会に対応するには、知識は、なんの役にも立たないから異常な事態である。

p.208
しかし、ある程度たまったらそのプリントは捨てる、ことにしています。

–>日本料理も、上手い写真も同じ。知識の自殺を行い、その人の経験、勘で正しく進む社会の方が健全だと思います。このAI問題を通じて、記憶力の良いものが偏差値、社会で高いステータスになれる詰め込み社会への警告になるかもしれません。

 

本当の脅威

人間の、思考過程を、解き明かしたいというハサビスさんたち、研究客と異なり、金儲けや、戦争に使おうとする輩が現れるのも確か。科学は良い進化に使われることを願う。

ロボットの反乱は、なくとも、ハッキングで、大量ロボットを、遠隔ハッキングされ悪用されることなのかもしれない。

  • ロボット五輪で優秀なロボットを競う買い付け市場。
  • 人工知能が作った制作物の 著作権はどうなるか?引用し過ぎて(^_^;)
  • 何れにせよ法人格は必須。責任や罪に関する法律も。

 

全体的な感想

分散学習は面白い。情報共有を、職人は出さない、または盗めというが、ロボットなら容易い。オープンソフト化だけでなく、人も会話が必要なのかも。

ひょっとするとAI含めたロボットを、作る行為は、人を知る最大のテーマに、向き合う段階に、きたのではと思う。それはリアルで実用的な倫理観や、モラルの、問題など、インターネットの次の、世界が一つになる大きなステップ、、ステージにきたことを示すような気がする。

結果、新しい世界共通 言語の誕生もあり得るのかも。
何れにせよ、己を知る、なんのために生まれ、何をすべきか、人間ならではの志を見つめるきっかけとして、理解が進む先に何があるか、正常進化を期待する。汎用ロボットでさえ明確な、目的をもって生み出されるのだから人間ならなおさらである。

 

コメントを残す