来週空いてる?で撮影が決まるビデオカメラマンの仕事がある中で、今回は講習会でのシーンをば。
概念的なこと
学術的な話はさておき(解っていないだけ)、概念的なことを書きたいと思います。
800名まで入れる400坪近い会場で、カメラから被写体まで、24m(横47m)もの距離があったらどんなカメラを持っていきますか?
バストアップでの撮影必須だったとして、35mm換算で300mm程度の倍率では、とても用が足りないことは、プロならご存じだと思います。
たとえば業務用のビデオカメラ、センサーサイズ1.0型SONY PXW-Z150で見てみると、広角29.0mm(35mm換算)の光学12倍とありますから、ズームいっぱいに寄ったとして、29*12=348mmとなります。
これではバストアップは無理で役不足。上から被せるテレコンレンズや、もっと撮影場所を近くしてもらうか、最初から光学20倍ズームのレンズ搭載のカメラを選ぶほうが賢明でしょう。
なんとか無事撮影完了
結果論ですが、今回は、デジタル一眼レフで14-140,45-200レンズしかもっておらず、椅子や画角の問題もあって近くによることが出来ませんでしたが、必殺技のEXテレコンを使って、約2.4倍にアップしました。
ズームもそこそこスムーズにできる旧型の14-140レンズを使ったので、焦点距離2倍を加味すると140*2*2.4=672mm
これにて一件落着。ただしパワポ資料を表示するため会場が暗くなったにも関わらず、本人にはスポットライトが当たっていなかったので、明るく撮る方を優先しましたが、ISO6400でノイジーさが気になりました。
実は、これぐらいのズーム域になると、少し触れただけでブレが増長されますし、ズームワークはフォーカス含めて極めて困難になります。さらには激しいパンも、コンニャク現象が増します。
もう1カメの引きと合わせて切り替えてマルチで使う素材としてのみ、この手段は生きると思っています。
今なら4Kで撮影し、FHD使いが現実的かもしれませんね。(笑) |
EXテレコン
ちなみにGH3のEXテレコンをマニュアルで見ると次のように書かれています。つまり60fpsモードで使えない。VGA画質なら1344mmのジャンプアップズームができることになります。
引用 GH3マニュアルより
画質設定[AVCHD/FHD/30P]、[AVCHD/FHD/24P]、[MP4/FHD/30P]、[MOV-I/FHD/30P]、[MOV/FHD/30P]、[MOV-I/FHD/24P]、[MOV/FHD/24P]選択時はEXテレコン倍率は約2.4倍になります。[MP4/HD/30P]選択時は、EXテレコン倍率は約3.6倍になります。[MP4/VGA/30P]選択時は、EXテレコン倍率は約4.8倍になります。
ご参考 ビデオカメラとの比較
上記業務用ビデオカメラの1型より4/3型のマイクロフォーサーズの方がイメージセンサーのサイズが大きいため、明るさ含め、基本画質性能は高く、ボケ味はキレイですが、オートフォーカス精度や、各種ボタン群、CANON端子などを考えると、ビデオカメラの方がいいのかもしれません。
イメージセンサーサイズの違い
基本:13.2mm×8.8mm
これを1型として、ビデオの方は2/3型とか表現をするので、APS-Cとかと比べる際に、比較が難しいです。
- センサーだけを見た場合、先のSONYセンサーで高級コンデジ?並だといえることです。
- マイクロフォーサーズは名前の通り4/3型。
17.3mm×13.5~13.8mm(横×縦) - フルサイズは 36mm×24mm(実寸)ですから1型の3倍近いセンサーサイズであることが解ります。