カメラの常識を変える

というワクワクさせるタイトルでテザー動画を表示していたDJIが、解禁日の本日、新製品をHPで発表しました。

DJI Osmo
https://youtu.be/p-7BPt4bJjU

osmocameraDJIではRoninやその半分の価格のRonin m をプロ向けの三軸電子制御でのステディーな撮影機器として、販売していますが、今回はよりコンシューマー向けに出してきたというわけです。

30コマながら、マイクロフォーサーズの系統ならではの高画質&軽量化で、業務利用にも遊びにも使える4K撮影カメラが出てきたことになります。

新型iPhoneが4K動画を撮影可能となり、触ってはいませんが、それなりにステディーなぶれにくい移動ショットが撮れる今の時代、大学ベンチャー発でいっきに名を馳せ、商業的にも大成功したDJIならではの技術をぶつけてきたのは、良いタイミングかもしれません。

そもそも空中撮影の方が予期しない風や鳥など外部環境が多い中、安定したショットを取り続ける技術は、地上向けに適用するほうが、たやすいと思われます。

 

片手持ちの難しさ

もっともこの手の難しいのは、よほどお殿様歩きしないと、上下のブレは出てしまうこと。HPでの動画サンプルでも長時間のまっすぐショットはほとんどなく、手持ちとの違いページで小さい画面でやっと、登場します。

それを画面最大にして観てみると、やはり片手でもって歩くだけに上下のブレがあるように思えます。

市場ではアイスクリーム型として先行したnebula4000 lite。3軸ジンバルのゲームチェンジャーといわれた同社も、その傾向があるように思えますが、これは人間が気をつけないと機械だけで抑えきれるものではないと思いますが、どれほど改善されるかが、企業の競争を見られるようで楽しみです。

と思っていたら先にnebula4200の進化版(5軸?)も開発中で、下側をみたら上下を抑える機構が付いていることが解ります。
http://filmpower.us/

DJIと値段も同じぐらいですね。

カメラ付きで考えるとDJIの方が技術的にも今後進化する可能性がありますが、プロ目線では好きなレンズや画質を選びたいことを思うと、カメラがない方が魅力的です。

 

古いもの、新しいものの勢力図

もう風前の灯か?いや、独特の雰囲気を残すステディーカムが完全になくなるとは思えませんが、攻められ続けている構図は間違いありません。

The Art of Steadicam from Refocused Media on Vimeo.

レンズと機械のプロであるCANONなどアナログ企業が古い素子を無理やり使うレガシー型か、SONYやPanaなど、進化する電気のプロで、軽量かつ高感度でキレイ&ノイズレスな機構を提案する進化型か、いずれにせよ、守る側からみていっせいに王手をかけられた状態かもしれません。

さらに記録時のサポートをせず、後から修正させるタイプが人気のようですが、こちらとの方式の違いが見ものです。

写真とは何か、動画とは何か、機械を作る側とそれを操り商売をする側、業界全部ひっくるめて、行く末を真剣に考えていかないと、市場すべてを新しい参入者に持っていかれることは目に見えている今日この頃です。

顧客の言いなり&思考停止なカメラマンにはならない!

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