感染症と戦う 防備録1

歯科技工士のための感染知識と対策例 を少し読んでいます。

kansen10感染症は難しい言葉の数々が並びますが、命に関わる身近な問題が多く、少しづつ学べればと思います。そこから抜粋、引用します。(一部改変)

人類の歴史はあらゆる病原微生物による伝染病との戦い。

  • ウィルス(virus)はラテン語の が語源。
  • 大きさの単位は、ウィルスは1mmの1/1000のさらに1/1000の単位nmで示される。大きな天然痘ウィルスで300nm、ノロウィルスは50nm。
  • ウィルス病原体 天然痘は、ヨーロッパで3,000年にもわたって脅威を振るった。
  • 蚊が媒介するマラリアは、毎年3億人もが感染し、150万人の命が奪われている。
  • インフルエンザは伝染、感染力の威力で、世界的大流行を引き起こし新種が次々と生まれる。
  • 食の分野では、赤痢菌の毒素を発症させた腸管出血性大腸菌O-157,O-111。本来、全ての人の大腸に存在する大腸菌に赤痢菌の毒素遺伝子がなんらかの原因で取り込まれた。
  • わが国では1950年までは死亡率第一位、古代人も苦しんだ記録が残る結核。薬剤、栄養、衛生環境の改善で激減したものの、21世紀後半は再び結核がトップになると予想されている。その理由は、薬剤がきかない耐性菌の出現と、免疫力低下した高齢者増加。世界人口の約1/4である約20億人がすでに結核菌に感染しており、毎年約200万人が結核で命を落としている。
  • 糖たんぱく質と脂質からなるウィルスは消毒薬に感受性あり
  • B型肝炎ウィルスは、消毒薬に耐性と乾燥した環境で死滅しにくい
  • 感染から発症まで5-10年かかるプリオン病は熱や消毒薬に対して抵抗がある。
  • レジオネラ菌の特徴は、水中で増殖し、ほとんど濁ることもなく、ぬるぬるしたバイオフィルム集団となって、長 期間生存することが出来る。清掃手入れのなされていないお風呂のぬるぬるの原因である。加湿器で増殖したレジオネラ菌が噴霧され、高齢者や新生児を死亡させた例もある。ぬれたままのタオルや雑巾がぬるぬるになるのは、レジオネラ菌などの増殖が原因。たまり水を放置せず、清掃し乾燥させるなど。

 

ウィルスの大きさは本当に小さいのだと改めて知りました。ちなみに循環風呂での打たせ湯が禁止の要因となった真正細菌のレジオネラ菌はであり、2000nm~5000nm。少し大きめですね。

レジオネラ属菌は、肺炎球菌に次いで重要な肺炎の原因菌にあげられていて、特に高齢者、女性、子供、病気の方には、身近な循環温泉やプールなど、注意が必要です。

ちなみに、 保健所指導では、塩素系薬剤は、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を1日2時間以上0.2~0.4mg/Lに保つことが望ましいこととされています。しかし塩素は、バイオフィルムに効きづらく、飛び出したものや浮遊するものにしか有効でありません。結局、塩素をさらに入れることになり、温泉などの風情がなくなっていく結果になっています。   --> その2はこちら


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