月ノ美兎 (つきのみと)さんのYoutube

Vtuberを勉強していて突き当り、とても不思議だったのが、目のまばたきと顔が左右に動くぐらいなシンプル2D画像が、女子高生&委員長という設定だけで、なぜこれだけ評価を受けているのかでした。

1時間近いコンテンツも平気でこなし10万単位でアクセス数をゲットする登録数30万人近い彼女のサイトをちょこちょこ聞いていて、ようやく解った様な気がします。

 

聞かせるエンターティナー

キズナアイなどの3Dユーチューバーと比べて、派手な動きや、画像のクオリティが勝っているわけではない分、圧倒的に話す内容がラジオパーソナリティのような味わいがあるということに気付いたのです。

テレビに出演する人は、ビジュアルや派手なテロップ、大道具といった演出や編集でごまかせますし、そもそもがひな壇とまでいかなくても、大勢が出演するので、集団の狩りが出来るのですが、声だけで仕事をする人は、内容が命、聞かせられなければすぐサヨナラとなります。

それでもラジオはまだ、CMが入ったり、天気予報や音楽、ニュース、渋滞情報などの援護射撃でひどい放送も短ければ包み込めますが、2D Vtuberの場合は基本は1名で、ごまかしがきかない分、さらにシビアになります。

だからこそ、長時間人を引き付けつつ、マンネリを避けつつ、新しい演出を考えるのだと思いますが、そもそも定期的に数時間配信できる時点で、閲覧者側にもその時間を強いているわけで、すごいことです。

で、本人の詳細ですが、やはり特殊な癖、アクのようなものを感じます。ささいな言葉でさえマニアックさが入り込み、やがてスルメのごとく味が深くなってゆく。変なものへの探求心、上品な言葉とは裏腹なお下劣なコンテンツをさわやかに包み込み、笑いに繋げ、猛烈で、固い絆のファン層を形成する。投げ銭で大金がたくさん投げ込まれる理由が解ります。

花王の社員と配信した際には、スポンサーとはいえ、オブラートを多めに包んでもひどいダメダメ素人2名の話で、こちらが聞いていて腹が立つ内容でも、それに負けず本人たちを立てて立てて、喜ばせて帰らせる接待モードを鮮やかに見せてくれ、大人の事情でも不平不満を言わない社会性と、頭の回転の速さ、エンターティナーの器の奥深さを見せつけられました。本当は女子高生ではないだろうと思いつつ、iPhone10であれだけのことをやる新世代の実力を思い知ったのでした。

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