分散編集のとっても良いところ

先日の丸2日間のロケを編集していますが、いや正確に言うと、編集マンにお願いして数十件にまたがる単位の映像編集を実行中ですが、思った通り分散編集はこれからのキーワードだと感じました。

たとえば料理で例えると、セントラルキッチンと現場の関係だし、マラソンランナーで例えると、タスキを渡すものと受け取りラストにつなげる関係。漫画制作でいうところの下っ端が仕上げで巨匠が目ん玉を描くごとく、完成形を作り上げるのに1人だけでやる必要がないということ。現代も撮影と編集で分けることはやっているでしょうが、もう一歩進めるという意味です。

写真は無関係。よだれに見えますが雨の水滴(笑)

写真は無関係。よだれに見えますが雨の水滴(笑)

自身も編集は一人でもくもくとやるものだと思っていましたが、一部を人に任せてみて、斬新な表現含めて自身にないやり方を発見できました。確かに経験からくる違いもあって違和感があって、過去納品物とのクオリティ調整のために、修正するシーンがあるのも確かです。ありがたいことに現代は、MacのFinalCutや、Premiereでやったものでも、Windowsの別ソフトに持ってきて編集して、また戻すということも可能です。これからはMyncが1次工程かも。

Premiere、PhotoshopなどAdobe社の囲い込み世界の中に入ると、確かに同じようなことができるようですが、それぞれが手に馴染んだソフトでやれるにこしたことはありません。

 

膨大なデータを扱わない

写真 2017-10-14 10 31 08さらにネットが早くなったからといって、膨大な映像データをやり取りするほど、面倒なことはありません。だから編集後、レンダリングした巨大なデータをやり取りするのはばかげていると思いますが、プロジェクトファイルならWORDのデータを送りあうより小さく、かつIN点、OUT点を伸ばしたり縮めたりといったことが可能になるのです。(最初だけはハードディスクなどのソース渡し必要)

パラレル(並列)で動くパターンよりも多いのは、きっと、先述のマラソンランナーのバトンリレーのような感じかもしれません。もっとも、この編集リレーは、あくまでも各ソフトの基本部分(というかカット編集)だけを使ってという前提があるわけで、独自のフィルターとか機能を使った場合は、意味がなくなりますから、可能なジャンルは特定されるだろうと思っています。

となると、フィルター工程はAさんのところでとか、スローなどはBさん、カラコレはCさんが最初にやる といった交通整理が必要だろうと思います。こういったノウハウの蓄積が、大掛かりな全国をまたいだ分散編集の足がかりにもなるのではと、大げさに妄想したりします。(笑)

 

イノベーション

別件では、メインの編集を数人がやっていて、大勢が登場する人物表示のテロップ付けを、仕組みを使って一気にやっていることを思い出しました。まさにこれも分散編集の一つだと思います。

写真 2017-10-14 10 47 40

 一人の力は統一感、安心感がある(コストも安い)ものの、過労で倒れたら終わり。外部接触がない立場でモクモクと仕事をやっていたとしたら、長い目で見たときの進化があるはずもありません。「異なるから事成る」という教えがあるように、各人の脳ミソに衝撃を与えつつ、細胞が蘇生する際に新しいものを生むきっかけを、異業種、異分野コミュニケーションでおこすべきなんだと思えてきました。

 

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