4K解像度
GoProやSonyハンディカムなどコンシューマーからのボトムアップ型の技術乗り換えプレッシャーは、映像関係者としては複雑な気分だが、いずれやってくることは明らかだから備えたいものだ。
数年前はフルハイビジョンモニター搭載のPCモニターは少なかったが、今は当たり前になった。横並びの小出し戦略が、海外から崩されたのだ。
さらにその競争の末に、どこか一抜けし、利益の先食いを狙うべくプレス発表する。負けじと、開発中のものでも未定だが、こんなものを出すと反撃リリースをかける、メーカ恐怖のサイクルが始まってしまった。
カメラだけでなく、PCモニターがシャープなどの超高解像度!というものだけでなく、インテルCPU付属のGPU自体に4K出力がサポートされはじめている。
先日、大きな画面で4K映像を見たが、圧倒された。全部にピントがあうパンフォーカスの映像だったが、もうボケはいらないと感じた。
誰かの研究結果「被写体深度が浅い映像を見続けさせられるとストレスがたまる」を聞いたからかもしれないが、高解像度の映像はそれだけで存在感があり、余計なイフェクトはいらないと素直にそう思った。すべてを否定しないが、こういうシンプルなものが増えてくるだろう。
テレビの大画面化の終焉
一方で目が悪い方は別だが、テレビの大画面化はもう、よほどの大豪邸でもこれ以上 は不要だと思う。
大画面が加速して、肌のお手入れが行き届き、ハイビジョン対応の化粧をする俳優陣ならともかく、一般人の顔のアップを、産毛や鼻毛のアップを想像すると、文字通り目に焼きつき、夢に等身大で現れそうだ。撮影時のモニターでチェックすることは出来ないがら後が大変だ。
ヒューマンドキュメンタリーカメラマン精神を発揮して、お涙頂戴を狙ったズームはいいのだけれど、100インチクラスの画面で目玉2個のアップの画面を想像すると、目医者だけがビジネスチャンスを見つけるのかと想像し、恐ろしくなる。
やはりいまどきの若者は、首が疲れない目の前のスマホやタブレットサイズの方が心地よい。
いったい この先に何が見えるだろう。
きっと、間違いなく、正常な進化は、画面を割るのが自然だと思う。映像ソースも放送だけ意識したものは限界がある。まさにデーター放送のような、周辺情報との共存である。水戸黄門のスポンサーを降りたPana問題の根っこの話だから、テレビ局はそれを認めないだろうが、時代は違う。
とにかくTVモニターが、単なる投影装置になる時代。
つまり、重い、でかいモニターはモバイル機器からはずされ、スマホやタブレットにソースを入れて、もしくはクラウド上のデータを表示するPCの受け皿として活躍していくことと想像している。
活用例
多角な視点や表現をひとつのパネルで提供。もちろん4K解像度で撮影し、4分割にしてモニターを分けて表示するのも手だろう。
音源がわかれるものは成立しないが、同じものは良いと思う。
ライブなど思い浮かべると、閲覧者の見たい画面は違うが、最初から4分割された映像なら、順繰りに見たいところに自分が目を向ければいいだけ。視点をリモコンで変えられるというDVDの機能があったが、そんな面倒なことを視聴者はしないだろう。
単純な4分割ではなく、HPのように、動画部分と、イメージ部分などレイアウトの中で表現するのも面白い。この例は、Ustreamなどの放送の際に思いついたレイアウトだ。値段を入れても、連絡先を入れても、リンクを入れても良いだろう。
きっとビジネスに引っ張られて、映像産業はデータ産業に融合していくだろう。
さらにいうと、個人的には、既に一部サポート始まっている**でサポートされたネットワークを飛び越える機能に期待している。
このあたりは長くなるので、また考察をしたい。