論語 増補版 京都勉強会 宿題

論語も終盤に入ってきました。

今日の読書感想文を 防備録として保存しておきます。

7. p 419

子路が孔先生のお供をしていて遅れたことがあった。
そのとき杖を使って蓧(あじか)を荷(にな)っている老人と出会った。

子路はこうたずねた。「あなたは先生を見かけましたか」と。

老人は「身を粉にして働きもせず、穀物の種まきもしやせん。
〔そういう人間を〕だれが先生としようかい」と言い、その杖を立てて草取りをしつづけた。

[子路はただ者ではないと思い]敬礼して立った。
老人は子路〔が行くの〕を止めて〔家に連れてゆき、〕一泊させた。

飼っていた鶏をつぶし、黍(もちきび)を炊いて子路に食べさせ、
自分の二人の子息とも引き合わせた。

翌日、子路は立ち去り〔孔先生一行に追いつき、昨日の話を〕報告した。

老先生は「隠者である」とおっしゃり、〔会いたいと思われ〕
子路を引き返して様子を見に行かせられた。

しかし、子路が訪ねてみると、老人は不在であった。
子路は二人の子息にこう言った。

「主君に仕えないと〔君臣の契りがなく〕君と臣とが守る倫理が生まれないで終わる。

長と幼とが守る礼節は〔昨夜のわれわれの間のように〕なくてはならないものである。
〔それならば、まして〕君臣の倫理―これをどうしてなくしてよいものであろうか。

乱世に身を汚さないという小倫理を守ろうとするのは、君臣の大倫理を乱すこととなる。
教養人が出仕しようとするのは、この大倫理を行なわんがためである。

乱世のため道義が行なわれていないことは、重々、承知の上である。
〔これが孔先生をはじめわ れの気持ちであると、父上に告げていただきたい」と

 

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天命、使命を自覚すると強い。

もてなした老人もすごいが、相手の正論を認めつつ、言うべきことを言う孔子もすごい。
二人の息子にも説く、孔先生の志が伝わる描写。

確かにあきらめて、流されることは楽だけど、みんながこれをやれば国は滅びる
誰かがやるだろうとか、おかしいものをおかしいと言えない状況が続けば結局は
自分たちに戻ってくる。

ハウステンボスが中国投資会社に買われた。
シロアリの如く北海道、九州と広大な土地を奪われる恐怖を感じるが、
穢れを払うのは日本人の得意とするところ。

中学生の小さな子供でもそれに気付く子も多く、みんなで先人が守ってきたこの日本を
腸内フローラ満載(免疫を高めて)にして 護っていきたいと思ってます。

 

蛇足ですが、昨日、枚方で演劇ライブ配信しましたが、感動しました。
商店街お祭りが各人の都合やケガであきらめかけた。がひとりの女性が立ち上がり
守ってきた先人の思いを継続したいこと、今年生まれてくる子供に見せてあげたい、
やりたいのを諦めるのではなく、なんとか実施する秘策をみんなで練れば
きっと道は開けるとする話。

人生はハプニングの連続、これを楽しもう。
困難を容易く諦めない現風コロナ対策への強いメッセージを、優れた演出で感じた次第です。

手塚治虫先生が「直接言葉で言わず、漫画のストーリーに練り込み、伝えよ」と弟子に説いたように改めて本物の仕事人、プロとは、言いたいことを叫ぶのではなく、自分の領域・技術を駆使して受け取った者に余韻を持たせ、考えさせる行為であるべきだと思い出した次第です。

 

 

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