ドローンの本格応用はこれから

映像製作者にとって俯瞰というものは恋い焦がれるショットに違いありません。

なぜならその会社のVPを作るときでも、ニュースで全体像を伝えるときでも、その立ち位置というのか、全体の中のどの位置だということが、住所情報や地図だけでなく、実写のビジュアルで見せる必要があったほうが良いとされているからです。

さすがにヘリによる空撮は高価で、予算的に高度的に難しい現場では、たいてい監督カメラマンが周辺で目立つ公共施設やマンションに目をつけて、許可、無許可に関わらず、数分だけのスティールショットをとることもあったように思えます。

そのころから考えたら、ヘリよりも下を走行可能で、しかもそれをスマホディスプレイなどでリモコンで操作できる世の中が来るとは、技術の進化は恐ろしいと感じます。だから映像マンがドローンのサンプルがYoutubeに積み上がるのを見ながら、どのタイミングで入手すべきか考えるのも無理はありません。

スクリーンショット (124)一方で、建築やメンテナンス保守など、映像に関係ない競合も多くなってきたように思えます。いずれにせよ、配達員の激務で揺れる宅配業界のこの際は、間違いなく撮影目的でない配達用のドローンであることも確かです。

ロボットマガジンの3月号を見てみると、ドローンの活躍する項目だけでもたくさんあることが解ります。またトピックは列挙します。

ロボットマガジンの2017年3月号より引用

農業散布、空撮、物流、災害対策、インフラ点検、土木、測量、セキュリティチェック

 時速90kmで2Kgの荷物を70分も運べる能力があるものも開発されており、本格的に物流の核とか、倉庫からの垂直移動、農薬散布などの農業利用が主となってくると、映像撮影のためのドローンは邪魔になり、特に民間の小さい映像業者はことごとくはじかれ、どこか袖の下を通じて認可された業者が作った映像を利用許諾で使う程度になるような予感さえします。

一方で農地へのバイオ散布(単一面積あたりの収穫量増大)や、工場の排水汚染などの洗浄対策(グリーストラップ清掃)など、社会問題に立ち向かう立場でドローンを使ってみたい気はしています。

 

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