恐ろしい話ですが、本当にあるのですね。システムもそうですが、本業の動画データのことです。
みなさんはどうですか?!
ものすごく大事であろうはずの動画生データや、編集素材、完パケデータなど数々の映像ファイルが入ったHDDディスクが1台あって、そのバックアップを取得していないプロダクションがあったのです。今は収録さえSDカード2重化するジャンルもあるというのに・・・浦島太郎状態です。
動画保管 どうあるべきか?
動画データのバックアップは映像を扱うプロもアマも悩ましいものです。ましてやお金をもらって他人の映像製作を担うプロダクションならばなおさら。
もちろん数十年前の映像なら、再利用ニーズと無駄を考慮するとDVDにして保存するのはありでしょう。(そのころはテープで持っているかもしれませんが。)しかし、2016年に撮影したデータをバックアップ取得しないで直接編集するという神経をもった業者があるとは思いませんでした。
もっともそのHDDは比較的高額で、万が一の修復サービスも無料でついているようで、それを選んだところはまだ良いでしょう。
しかしHDDはSSDに比較すると壊れにくいですが、ゼロではありません。メーカー保障内で修復できたとして、時間がかかります。やはり高額なHDDを1台買うより、RAIDシステムを組んだり、安くても2重や3重に複製して所有していた方が、故障率の少なさで勝っています。とにかくこういうプロダクションさん、今、トラぶったらどうするんでしょうかねぇ。
恐らく運悪く最後に触っていた人間のせいにするのがオチでしょうから、自らを守るすべをもってことにあたるべきだと思う次第です。
このあたりはテープ時代の古い習慣をもっている企業と、IT全盛期後、ディスクトラブルを味わった痛い経験をもった企業で、対策が異なるのは致し方ないのかもしれませんが、それにしても・・・・お客さんは全面の信頼で製作会社に依頼しているはずですが、まさかそんな対策をしていないとは思ってもいないでしょうね。
ビジネスでの動画頻度が高まり、動画ファイルサイズがますます大きくなる現代、あちらこちらで火の手があがる気がしています。解決策となりえるはずのクラウドは通信スピードの問題や、社外秘要素も多いため信頼&セキュリティーのない3rdベンダーには預けにくいという問題の根深さがあります。
金で安定が買えた時代はメーカーとの持ちつ持たれつが成り立ったといえますが、生き残り&差別化のためには映像会社も本気でITを学ぶべきときがきたのかもしれません。 |