年に一度、咲く花が多い中で、数千分の一の確率で、冬にも咲く二期咲きの花があります。
それは寒牡丹。
春の牡丹も良いですが、冬の牡丹もあるのです。この牡丹は、人口で養殖された冬牡丹と違い、葉っぱはほとんどなく、力強い特徴のある枝の上に花を咲かせます。
もちろん人間の都合で咲くことはありません。自身の都合で、気候や風を読み、ここぞというタイミングで一気に花開くのです。もちろん風や虫達に花粉を運んでもらうために。
無事産まれても、観賞に耐えられるものまで数えると、かなり希少な寒牡丹。だから美しい。
この戦争をも逃れた貴重な遺伝子を先々代から引き継ぎ、寒いだろうから人間がワラズドをかけてあの形が出来るのです。
まさに人と、植物と、虫。そして気候やタイミングを司る天の合体技。
二期咲きの牡丹の春は、春のみ咲く牡丹よりは立派ではありませんが、見事に特徴を出しています。
一斉に咲かない花に対して、文句を言われるカメラマンさんがいるといいますが、自然はそうはいきません。
小さいお子さんが、いらっしゃるご家族はぜひ、お花を見せてあげてください。花は小さな仏様。情操教育にピッタリです。
寒牡丹が見られる石光寺。牡丹420種、2700株。芍薬100種、500株。
見頃は12/5~12/20 を予定しています。