ざっくりですが、次回のためにもチェックポイントを防備録として残します。
詳細の設計について
- 配信スケジュールの区切り方
配信URLを事前につくる必要があります。一配信毎に2時間を越えてのライブはYoutube動画エディタで編集が出来ないため出来るならその単位でイベントを分割する。
ちなみに8時間を超えるイベントは録画されない場合があるとの仕様です。通常はローカル記録をお勧め。DVR機能を使用するとイベントの一時停止または巻き戻しができますが、最新の4時間分が表示されます。
- 有線LANと無線LAN
またバックアップに有線LANと同じ系統の無線LANを使う場合、特に第三者も使えるパスワードなしの利用者制限のない場合、ルーター側の設定や性能によっては、無線LANのトラブルリスクはいっそう高くなります。
今回は、数分置きに切断されました。 バックアップは出来ればモバイルルーターなど別系統にすべきですね。
- 物理的な配線を複数に別ける
LANの知識が必要かもしれませんが、有線であっても可能な限り、系統(支線)を別けるべきです。
- 著作権の問題
訴訟問題にいかないためにも、必ず問題ない素材を使う。撮影する映像にも、極力気をつける。出来れば著作権法をざっと知っておくと万が一の決断力&説得力があがります。
- 配信クオリティー
高画質=最善ではけっしてありません。ライブ後、保存される映像クオリティー重視であれば仕方ありませんが、ユーザにストレスのない常識的な配信を選ぶべきです。
サポート可能な最大維持ビットレートは
1080Pでで3000Kbps~6000Kbps
720Pで1.5Kbps~4,000Kbps
480Pで500Kbps~2000Kbps
とありますが、当方の使用する配信エンコーダーが優秀で、GPU利用の低CPU負荷&高圧縮が可能なので720Pで、映像+音声合わせて 1Mbps程度で行いました。映像を見る限り、スマホとPC相手ならこれぐらいがいいのではと勝手に思っています。
- 受信クオリティー
YoutubeLive受信では、ユーザー側で閲覧環境に合わせたクオリティー調整を自動、手動で行えます。確か240Pぐらいに落とせば、300Kbps程度の負荷になります。
とはいえ、スマホなど見られるからといって、途切れると興ざめしますし、Wi-Fiでなく、LTEで見る場合は、5GBや7GBなど月の受信量が決まっている場合がほとんどなので、長時間配信の場合は配慮が必要です。
基本設計
- 入念な設計
お客さまへ生配信のリスクとメリットをしっかり伝える。当たり前ですが、あらゆるリスクを想定し、解決するための基本設計が重要です。当然、関係各社で打合せを重ねる必要があります。
- 公開か非公開
Ustreamの無料配信では現行最大5名が上限ですが、いまのところYoutubeライブでは限定公開の制限数はありません。
ただし、無料で使える仕組みを提供するGoogle社の意図を読み取り、公開して第三者に広く見られるようお客様にご提案すべきかもしれません。
- 十分な体制
何がおこるかわからない生配信。だからこそ信頼性をあげるため、人と機材(ケーブル含む)など、余裕をもった体制づくりをする。
- 前日と当日
出来る限り、現場には2時間前に入る。可能ならライブ開始告知時間よりも15分以上早く開始する。
- 事前のリハーサルで音源、映像含めてテスト
リハーサルの段階でエラーをつぶす。配信後、自動保存されるYoutubeLive。エラー表示の有無を必ず確認し、エラーがあった場合は万が一を考えた最悪の場合に対応できる対策を練る。
ちなみにYoutube側のエラーは、1日で完結しない場合もあり、3日ぐらいかかる場合があるため、音源含めたテストは極力前日以前に行う。
- おこったトラブルのドキュメント化
以降、起こらないためのチェックリストなどに反映させ、関係者で共有する。担当は異なっても思わぬトラブル解決の秘訣が飛び出るかもしれません。