いろんな業界で編集という作業はありますが、どちらかというとシナリオがあって撮影があって編集する映像のように、後処理的な要素が多い気がしています。
だからといっていい加減にしてもいい行程ではなく、むしろ作品づくりになくてはならない大事な部分です。
映像はコンセプト、脚本が命
一方で映像は建築物に例えられることも多く、モノづくりのスタートは設計図づくり、つまりシナリオとか脚本がそれにあたります。これはプロデューサーや監督が関わる人々に方向性やゴールを見せ、各人が共通認識をもったうえで、それぞれの仕事に全力にかかれるようにする羅針盤のような役割だと思っています。
とにかく編集段階で撮影のミスをリカバーするとしても、限度があると思います。
これは雑誌作りにも似ているのかもしれません。企画があやふやでレイアウトも未知な段階で撮影に入るから、後戻り要素や、念のためのカットが増え、撮影の手間もかかります。カメラマンが色を変えたり、トリミングをしたりフィルム時代では考えらえなかった作業をする人も今は多いといいますが、なぜか違和感があります。
編集三昧で思ったこと
今日は編集三昧。年末に撮影&編集した映像の試写や、イベントの撮影編集、クライアントを迎えての編集オペレーターをしたのですが、シナリオがなかったまま撮影に入ったものに関しては、やはり編集の何度手間が発生しています。
映像の中にはフォントや色、デザイン、レイアウト、ロゴの有無、テロップなどいくら打ち合わせしてもしつくさないほどの作業があります。だから事前に目的やお客さんの趣味趣向などを知ることは必要なのです。
映像をつくるポイント
解りやすい例でいうと、映像をつくるとして最初に抑えておくポイントはいくつかあります。思いつき(これがアカン)でざっと列挙すると(笑)
- 誰に見せるか(一般、社員、取引先・・)
- どんな映像にするか(PR,マニュアル・・)
- どんな効果を得たいのか(見た人のアクション)
- 字幕は必要か(できることならやりたくない)
- どんな手段で見せるか(イントラネット、Web・・・)
- どうやって配布するか(円盤、回線の問題含む)
- メンテはあるか(変更要素)
- 二次利用はあるか(契約要素)
これによって尺や、映像構成、媒体、解像度、撮影手段が変わってきます。最近は二次利用前提での撮影もありますが、例えばナレーターさんなど競合(同業他社への出演縛りなど)もあって、本来 無制限はむつかしく、のちのちプロダクションや事務所とトラブルになることもあるのです。
最初からすべてを明らかにして、案件を出すときに話をしていれば問題ないのですが、これも後回しの弊害ですね。何度も同じ失敗をして痛い目にあう人は、あらためて準備に時間をさけるようになりたいものです。(私も含めて・・・)