個人に会社が潰される日

以下２つの記事を読んで感じたこと。

・電通が新人女性社員の「過労自殺」で隠蔽工作の事実が！ 過去にもパワハラによる社員の自殺で責任逃れ
http://lite-ra.com/2016/10/post-2614.html

・「残業月100時間で過労死するとは情けない」　コメント炎上で大学教授が謝罪
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1610/11/news063.html

個人の力が強くなった

本筋とは外れますが、今回の記事で、個人に会社が潰される日がやってきたということを痛切に感じます。

国内はもちろん、オリンピック利権にまで手を出して大成功を収めた電通。多少の問題が起こっても適当に隠蔽することは簡単だったでしょう。今までは。

しかし、体育会系よろしくの軍隊方式と過去の持ちつ持たれつ関係で、メディアや、警察と取引して　情報統制・もみ消せたものが、時代とともに、新しい個人のサービスが台頭したお陰で、届かない領域が出現。

本採用となった昨年10月以降、部署の人数が14人から6人に減った影響で仕事量が激増。100時間以上の時間外労働や、1日2時間の睡眠を苦にした自殺が明るみになったのは、１０ヶ月経ってからだといいます。しかも、会社側が責任逃れをするため、彼女の知人に「失恋が原因らしい」というデマ情報をしきりに流していた形跡あり　とのことのようです。

もみ消せるどころか、逆に会社が追いやられてる。

これが飲食の会社であれば、店は１ヶ月持たないでしょう。火に油を注いだ武蔵野大学　長谷川秀夫教授も同様。自殺者に対してそれぐらいで情けない・・といったコメントは一人歩きし、恐らくFacebookでのお詫びぐらいでは収まらないでしょう。

新しい時代の働き方

広告代理店や大学が担った功績は多いと思いますが、今や世界が瞬時に繋がり、現場同士で情報交換できる時代。広告する会社こそ信用されず、優秀生徒の大学選びは世界ランキングが指標になっています。

そして、シャープを買収した鴻海の子会社Foxconn。相次ぐ従業員の自殺で有名になったこのiPhone工場 同様、非常識な出来事は一気に駆け巡ります。それを隠そうと、立場を利用し、コントロールしようとしても、無理な時代になったのです。

亡くなった方や遺族の方のご冥福をお祈りします。