ブックオフ682円

この半年ぐらいかけて読んだ文庫本

この半年で読んだ文庫本本を読む人が減っているのか、さほど傷んでいないものでも100円で買えたりする。ある人によれば、菌は死なないので、本から放出して、口や鼻から入るかもよと脅すけれど、腐った豆腐菌のごとく、むしろ喜んで喰らおうと思う。(笑)

もとい、セレクト本は、好きな、もしくは何気に取った本で好きになった作家もいる。読んで後悔したものは共通している。有名で売れてて、大抵は読み易いが、なにか軽い、深みのないものだが、これも勉強である。

改めて感じるに、直木賞受賞とか芥川賞とか、言葉だけが一人歩きすることも多いけれど、映画界や芸能界の俳優同様、昔の直木賞作家は本物だったような気がする。本屋大賞はまだ汚染されてないか(苦笑)

歴史小説を例に取ると、とても洞察力が深く、そもそも事実を誇張しない。真実を書くために、まずは歴史を探求する。誰も見向きもしないような手掛かりから独自の斬新な視点を見つけ、最初から本にしようと思ってないのではと思うぐらい、時間をかけて血の滲むような努力と泥臭い調査を続けて行く。この根気たるや、全ての業界に忘れられたものかもしれない。

image山本周五郎さん 「樅(もみ)の木は残った 」、「天地静大」、「赤ひげ診療譚(たん)」
山本兼一 さん 「火天の城」
山本一力 さん 「あかね空」

至極良かったものに、山本が多いのは、不思議だ。

宮部みゆきさん 「火車」 のようにカード地獄と社会現象とクロスさせる展開は面白かった 。

現代のものは読みやすいが余韻が残るものが少ない
ジャッキーチェーンを出して恐縮だが、昔映画館から出たら、飛びながら回転キックして二人、三人は同時に倒せそうな気持ちにさせられたものだ。

 

感じたこと

歴史小説でも推理小説にせよ、本を読んだあと、心に残り、明日からの活力とは言わないまでも、指針というか何か心に刺さって、プラスに働くとか生きる方針が見えるとか、悩みが解決するとか、業界の真相がわかったとか、そういった何かが残って欲しいということ。

確かに昔はギャラが豊富で、社会の時間軸がゆっくり。じっくり向き合う時間があったということもあるかもしれない。しかし写真業界のようにフィルムからデジタルに便利になったために、無駄打ちガンマンが増えて、後からセレクト作業と編集作業の泥沼に陥ってしまったとか、雑誌ディレクターがあんぽんたんで、紙面のレイアウトを考えないまま、撮影に入ることの方が多いのかもしれない。

直木賞やレコード大賞とか、ハリウッドのなんとか賞とか・・長寿番組を背負うプロデューサーやディレクターの気持ちが解る一方で、それぐらいいろんなものの品質が悪くなったと感じる。

宗教家もそうかもしれない。昔は裸一貫で、教えを説くために、全国を飲まず食わずでひたすら歩き、教えを広めたというのが、創始者像だが、今やほとんどが現生利益。お賽銭が寺社社屋以外に浪費されたらバチが当たる。願う方も神さんはお金で取引しないのに、未だ個人的な願いを寺社でやる人が多い。万が一叶っても、お礼参りしないとか。(笑)

 

これからは

趣味=読書 です!

という年齢はとっくに超えてしまった。やはり、時間=命 をどうせ使うなら、なにかを本にも、そしてその他のものにも求めたいと思う今日このごろである。そんでもって、これらをブックなオフで 売ったら10%買取率アップで682円だった。

うん、誰かの菌入り6冊買えるやん(笑)
抗体をつくるべく喰らおう!

 

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