出た当初は、少しは興味をもったWindows8
タッチに向く斬新なメニュー画面と、最新ニュースを開かずに見られる便利さ、当時は鳴り物入りで、業界入りしたような気がする。
先日、知人から深夜にメール連絡があった。
PCが起動しなくなって、大事なデータが入っていて、しかも第三者には見せたくないデータもあって・・・と泣きつかれたので、電源コンセントが使えて、長時間居座れそうな場所を想定、今日、実機修復するべく会うことになった。
さてはて、OSはご想像のとおりWindows8。
なにせ、Windows7にやっと慣れたばかりだから、起動や終了の仕方が未だよくわかっていないOSである。
そのOS搭載されたWindowsタブレットに未来を感じたこともあったが、店頭で触って、あのWORD,WXCELなどのマウス必須の細かい操作に嫌気がさして敬遠していた。
さて、その物と出会った。
電源ON!
しかしあれだけ起動しないというPCが、私を目の前にすると、するすると起動する。
まぁ、いつものことだ。有能なドクターは、気合で治すというから(厳密には相手の病気を自信が受け止めているから、子供や孫にその病がでることもある)、ようやくその域に達したかと安堵したのもつかの間、当惑した当人の声が喜びに変わった。
「やっぱダメやった」
「なんで喜ぶねん!」
まぁ、せっかく時間を割いたから少しは楽しませてもらおう。
というイントロが結局、20時までかかることになろうとは・・・・・
初期診断
確かにコントロールパネル系のシステム情報が全然動かない。
- アイコンクリックしても何もおきない。ただ、画面全体がリフレッシュされたように再描画される。システム情報、ネットワーク、マイドキュメントすら同じ現象。
- 起動直後は、動作するが、管理系のツールをクリックした途端、HDDが猛烈に点滅し、他の動作を受け付けなくなるほどビジーになる。
まずは、起動しているうちにHDDの必要部分をバックアップ。いつものイメージバックアップを持ってきたので、最悪、現時点には戻る。
しかし中のデータだけでいいとのことで、結局USBに保存した。ついでにOUTLOOKメールデータも保存して差し上げた。これでバックアップはうまくいったので、あとはなんでも出来る。
現象チェック
HP閲覧がDNSエラーになる。しかしメールは受信している様子、ネットもなんだか不安定。
雰囲気的には、羊の皮を被った狼の、羊の部分、つまり先進的なタッチに向く初期のGUI(グラフィックユーザインターフェイス)がどうやらおかしいようだが、それだけでもなさそう。
しかしイベントビューアも起動せず、システムやアプリケーションログが見えないので、対策の打ち用がないのが痛い。持ち主に問い詰めると、Windows UPDATEの途中に、あまりにも終了しなかったので、何度か電源ブチッと切ったという。
うーん参った。レジストリーエディタも使用できず、現象がつかめぬまま、気の向くまま対策するほど、元SEは腐っていない。
いろいろ探索し、セーフモードにすることも出来ない中、システム初期化や、再導入以外の選択肢、OSの基本機能である復元機能が動作することに気づいた。
幸い、おかしくなった日の前日に戻す復元ポイントがあったので、実行。30分の後、復旧した。
...かに見えたが、また同じ現象。
バージョンを見ると、復元は成功したいたものの、またWindowsUPDATEが施されていた。
ネット接続を切らないと勝手に自動UPDATEが走り、それが悪さをしていると想定、ネットを切断後、念のため復元ポイントをもうひとつ前に戻すと無事、起動した。
念のため、溜まりに溜まったワークファイル群を削除、パフォーマンスに影響する無駄な描画オプションを切りまくり、レジストリの最適化や、ディスクの最適化を実施。
CPU負荷を軽減し、ディスク容量は大幅に空いた。
すべてOKと思った矢先、ネット復旧後、ALL自動から、手動インストールに変更したWindowsUPDATEを動かした。再起動後の反映処理が30分かかっても終わらない。
喫茶閉店時間が近づいたので、HDDランプが休んだ隙に電源ブチッ! 無事 起動した。
WindowsUPDATEが2件反映エラーがあり、それ以外は見た目は問題ないものの、個人的には9割復旧した。当人は喜んでいたが、うまくいくときは簡単で楽なシステムな一方で、自動で勝手にシステムをいじられる怖さと、このOSのブラックボックスさに、恐怖した1日だった。
思わず、久々にMY PCのイメージフルバックアップを取得した。