明治維新の立役者である西郷隆盛を支えた生涯の愛読書

今年安倍首相が参らなかった靖国神社(薩長神社)には祀られていない西郷さんですが、江戸無血開城や廃藩置県など、彼が日本に残した功績と影響は誰もが疑うところはありません。

その西郷さんを生涯支えた愛読書があったのをご存知でしょうか?日本独自の優れた兵法書である闘戦経(とうせんきょう)と共に、偉大な一冊として数えられると確信しています。

それは言志四録であり、西郷さんはそこから101つの言葉を抜き出して常に傍らに置いていたそうです。そこには儒学だけでは説明がつかない日本人たる精神、リーダー指南書となる語録集が書かれていて、著者である儒学者 佐藤一斎40年の歴史そのもの、集大成になっています。

西郷さんは、京都で吉田松陰を門弟に持つ佐久間象山に会い、多大な影響を受けていますが、その師匠の師匠が佐藤一斎であり、一斉の弟子には山田方谷、渡辺崋山、横井小楠など、幕末に大きな影響を与えた人が数多くいます。

にしても、藩の家老を務める恵まれた家柄に生まれたとはいえ、儒学、陽明学など様々な学びを経て、当時の門下生だけで3000人にもなるとされ、現代も、小泉元総理をはじめ、多くの大小経営者に愛読されていると考えると、影響力は膨大だったことが解ります。

そんな良書が、一巻千円ちょっとで、しかも中古なら200円ぐらいで集められる現代に感謝です。

ということで、今週から学んでいきます。

講談社学術文庫 言志四録 佐藤一斎著

コメントを残す