生中継&収録 撮影指示をどうするか?

映像記録という仕事を考えたとき、イベント収録はもっとも多いジャンルの一つになります。

 

ルーチンワークやVP撮影

写真 2015-10-13 17 41 57毎年実施するルーチンワークならスタッフも決まっていて、やることも変わらないため、さほど問題になることはありませんが、場所やスタッフが変わっていくと、いっきに問題が複雑になります。

置きピンで狙うズームを多用しないVP作品の場合は、よほどの詰め込みでない限り、プレビュー時にミスが見つかります。カメラ台数が多い場合は全部見られないとしても、素材がなかったというリスクは抑えられるでしょう。

 

イベント収録の怖さ

写真 2015-10-13 17 58 12しかし、イベントの記録は、原則として結婚式同様、二度と行うことが出来ません。だから失敗が許されない現場なのですが、その収録映像を販売するとなるともう一段、難易度が 上がります。

もっとも究極なのがギャラが安い場合(笑)。

少数精鋭で、プロとしての仕事を完了させる必要があり、紹介だとかの仕事なら尚更、受けないとか、ギャラのせいに出来ない現場に変化します。

 

初期段階での検討項目

ざっと列挙すると、

  • 時間はどれぐらいか
  • 会場で音源はもらえるか
  • どんな画質が必要か(4:3、16:9、24P,30P,インターレース、DVDかブルーレイかダウンロードかなど)
  • どんなが必要か(演者だけでいいのか、観客を映すのか、司会と観客席で急きょ会話は行われないか)
  • どんな内容が行われるか
  • 映像を買う人は何を見たいのか(何が大事か、被写体のバストアップか全身か、涙か)
  • お品書きは(何が行われるか、歌はあるのか、サプライズはあるかなど)

これに生中継の際の検討項目が加わります。

 

生中継時の追加検討

  • 品質はどうするか
  • 公開非公開
  • 挿入絵やテロップ表示などをどうするか
  • 子画面など演出はあるか
  • トラブルなど中断時はどうするか
  • SNSなど閲覧者とのやり取りは?
  • 休憩などアナウンスはどうするか
  • 著作権に問題ないか(音源、映像、肖像権など)
  • 何時間ライブするか、終わった後の処理は(Youtube Liveは一回3時間まで。ただし2時間までしかクラウド編集不可)

※ざっと書いたので漏れがあるかもしれません。

 

いざ詳細設計へ

写真 2015-10-13 21 25 47で、ようやく、どの中継サービスを使うか(有料か無料か)、何台のカメラが必要か、誰に頼むか、アシスタントは必要か、ケーブルは何本か、車は何台必要か、電源は、ネット環境は?というステップに移ります。

とにかく簡易なバックアップはカメラ台数を増やすことは間違いありまんが、まずは秋の繁忙シーズンではスタッフ確保が必要であり、さらに早い段階で撮影体制と意図を手早く伝えることが、トラブルのない収録への一番の近道だと思っています。

京都劇場 撮影イメージ_Images_20151013_213116といいながら毎回、こんな簡易な絵で共有していいのだろうか。(笑)

あらためて思うのは、生中継を通すことで、クオリティーは落ちますがミックス絵のバックアップクラウド上にも持てます。さらにスイッチャーのプログラムアウトにも、カメラにも、何重にも取れていることになりますから万全に近くなります。

ひとつ大事なことを忘れていました。スタッフの弁当です。これの品質でスタッフの働きが良くも悪くもなるという隠れた隠し味なのです。(笑)

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