X265で劇的にファイルは小さくなる?!

陰で活躍するX264

Ustream配信画面で背景がリアルタイムVJ映像

Ustream配信画面で背景がリアルタイムVJ映像

Youtubeでも使われるオープンソースなエンコーダーX264。最近マイブームの配信ソフトもこれを使っていますが、先日のイベント配信はネットの問題で断念したものの、SDカードには配信ソフトの映像を保存していました。

これを1日二度あるイベントの1回目終了後、軽く編集してYoutubeかUstreamに手動アップロードしようと容易く考えていたのですが・・・

ファイル再生はオッケー、しかしノートPCに入っているEdius6のバージョンでは、映像が出ず音だけしか聞こえない。実際には映像が真っ白。

この動画フォーマットがX264。しまった、きっとエンコーダーが入っていないんだと気付きました。

Ustream配信画面で背景がリアルタイムVJ映像2

Ustream配信画面で背景がリアルタイムVJ映像

慌てて、所有する別のソフト、TMPGEnc MPEG Smart Renderer 4を起動し、ドラッグしてみると、なんとか映像は表示されましたた。さすが最先端技術をEdiusなどに提供しているだけのことはあります。しかし編集&レンダリングするほどの時間は残ってません。

 

トラブルの要因

この日はあきらめて、今日になって要因を調べてみました。X264を快適編集できるソフトや新動画フォーマットを調べていたら、TMPGEnc Video Mastering Worksを見つけた。しかも数日後(12/19)に最新バージョンV6が発売されるとのこと。

なんとタイムリー、それなら渡りに船。
タイム is moneyを肌身で実感させられる映像制作関係者にとってエンコードは、重大な要素。どんな特徴か探ってみました。

しかも保育所さん3カメ収録した納品マスターを数日内に完成させないといけません。ブルーレイとDVDづくりの完パケの最終段階、より綺麗な画質を、3時間も4時間もかけずにファイル出力するきっかけを探っていたので丁度良いタイミング。

 

新バージョンの機能

なんと新バージョンは8Kといった追加機能が見える。
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/press/14_1215.html

4Kそして8K時代の新フォーマットHEVC出力への対応やH264/AVCの 10bit 4:2:2/4:4:4 出力、煩雑な要素のシンプル化、自動ビットレート設定など出力までの時間短縮を更に目指したGUI、クロマキーやタイムラプス などのフィルター群、更に強化されたタイムライン編集など、コンシューマからプロシューマまでをカバーするオールインワンエンコードソリューションとしてのコンセプトが更に推し進められています

SONY社のXAVC Sという、高解像度、高ビットレートという言葉もある。またしてもAVCHD規格との違いを作って・・・なんだかなぁ。

にしても、次世代のH265のサポート、Intel® Media SDK(QSV)」高速エンコードにMPEG-2 出力を追加とある。何気にクロマキーや、ジオラマとか、ルビ付き字幕、編集ソフト顔負けの高度なフィルターや編集機能など、膨大な機能アップがそそる。

以前、サポート部門にもメールでお世話になったが、技術畑ならではの素晴らしい対応があるだけに、資本元が海外に移って、金儲け主義が光りだしたEdiusのアップグレードは不要かも。(笑)

エンコード実験

64bit OS 専用、2GB 未満では不具合の可能性とある。ひょっとしたらLivaでも動かせたりしてと思いながら、お試し版をさっそくダウンロードしてみました。

さっそく阿弖流為のイベントの収録映像X264でSDカード保存したFHDの動画をエンコード。CPU負荷と同じソースをエンコーダーを変えて、数分走らせた画面をキャプチャー、掲載しています。encode_new2 encode_new encode_new3 encode_new4 encode_new5 encode_new_source encode_new6

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間やCPU負荷を見ていただければと思います。ただし、実際にすべて最後まで走らせていませんので、あくまでもご参考にとどめて自身で実験してください。

(PC)
ノートPC Core i7 3612QM、memory 16GB、SSD256MB,Windows7 home

(soft)
TMPGENc Video Mastering Works 6 Trial with Movie plug-in

(sorce)
長さ 39分5秒
ファイル形式 mp4
1920*1080,24fps,30Mbps
16bits,48kHz,stereo,MPEG-4 AAC

(result)
X265/HEVC–>CPU93%,2時間16分
H.264(X264,CPU)–>CPU100%,50分 *1
H.264(Intel Media SDK)–>CPU48%,9分
H.264(NVIDIA NVENC)–>CPU22%,42分
H.264(X264,CPU)–>CPU100%,13分 *2

*1 パフォーマンス設定 ”標準”
*2 パフォーマンス設定 ”最速”

 
 

勝手に総評

個人的には、全体的にCPUを使っていなかったイメージのある同ソフトが、8CPUのCorei7が100%近くまで振れていたのですが、64ビットの効果なのか、様々な進化なのか、頼もしく見えました。

個人的には完成映像や電気代やらのバランスをみて、H264のIntel Media SDKか、X264のCPU自力エンコードがベストと位置づけした。

さすがに高圧縮であるX265の支援ハードウェアはないので時間はかかりますが、どれぐらい小さいファイルサイズになるのか興味があります。

知らずにやると、9分と2時間の違い。1/13も違うとなると、2人をパロディーにした処理能力比較広告が出来そうです。映像制作者は、特に編集などの最終工程を担う方々は、つくづくIT技術を身につけないと、無駄時間と電気代を払う損な役回りになります。

ぜひいっしょに頑張りましょう。

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