重くて でかい 物から、軽くて小さい物へ

ハードウェアの時代が終わった…はずだった。

相変わらず高止まり

dance6カメラひとつとっても、ブレ防止含む安定性や、堅牢性など故障率を減らすための重い三脚とカメラとレンズ。三脚だけでも驚くほど重いし、業務用といわれる機材の値段を聞いたら素人は耳を疑うだろう。

しかし技術は進み、ISO感度がクオリティーとともに数値が向上。明るく、ブレずに止まった写真を撮ることは、既にプロだけの専売特許でなくなった。(夜の祭りでブレがないのは逆の意味でプロでないと思えるが・・・)dance4

そして80万ものカメラローンを組んだら後悔するプロが増えた一方で、素人の方が高価な高画質機材を手に入れる逆転現象も、今や当たり前のシーンとなった。

当然なら、時代のニーズに合わせて、カメラや各種機材メーカーも追従するかと思ったが、既存資産にあぐらをかいているのか、ゆでガエルを味わいたいのかわからないけれど、プロ向けは相変わらずで、なんちゃってシステムとして、プロ向けとは一線を画した商品開発をしている。しかもたいしたバージョンアップをしていないのに、頻繁に新製品を出す。

 

メーカーの宿命?顧客ニーズ掘り起こしの努力不足?!

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この構図は、明らかに購入ユーザに便利を届ける姿勢ではなく、自分たちが生き残るためにプロから金を取る方向に舵を切っていることがわかる。つまりあたらしい顧客ニーズを探り、育て届けることをあきらめて、既存のマーケットへぶつけているだけに過ぎない。(頑張っている企業は家電系 )

規格を作る上流工程に横並びで顔を並べていれば、市場成熟するまでの間は、恩恵を味わえるという流れが基本ルーチンなのか。

そういえば、音声機材ひとつとっても、高いところから収録するブームは重く、ミキサーなども相変わらず超高価格だ。スイッチャーはブラックなマジシャンのような黒船のおかげで安くなったが、そうでないものが多いのも確かだ。

業務用は 耐久性があると言われるがはたしてそうだろうか。今日はフィルムカメラでコマーシャル写真撮影を長年やっていたカメラマンとしゃべったが、Cのつくカメラは高いのに、未だ相性問題でエラーが起こるとのこと。dance2

色の問題など、統一感を図るために機材を指定されることがある。しかしプロであったとしても、こういうハードウェアはコスト的にも精神的にも重荷の何者でもない。

そして、クライアントからお金を取る理由をハードウェアを盾に出来た時代は、ある意味良かったのかもしれない。しかしそれに依存しすぎると、トンビに油揚げがおこる。原価が高いということはリスクが多いということ。メンテナンスひとつとってもカメラはボディ代に比例する。

とはいっても、製薬メーカー相手の商売だと、未だビデオ撮影であれ、写真撮影であれ、大掛かりの現場体制を見聞きすることがある。クライアントのご要望もあるのだろうけれど、たとえばミニ講習会の収録であっても、収録部隊の方が、来場者より多いのではないかと思うくらい、最後列周辺を業者が占めるといった具合だ。これは正常な話しなんだろうか。そして仕込みにどれぐらいかかるのだろう。

 

撮影業者も同罪?!映像の価値を創ろう

でも本来、もっとすっきりした体制なら、空いた列にお客さんを入れて、顧客満足と収益率アップをした方がクライアント側の経営的に断然プラスに働く。(撮影業者側も ギャラを多少安くしても車での移動や、機材の移動、事前動作確認のための組み上げなどが 軽減されたとしたら、どれだけメリットがあるかを加味する価値がある。)

威圧感のない、軽い小さいカメラだからなめられるというのは、やはりハード屋の発想でしかないと思う。

dance1しかし、4kやマルチコプター、信頼性の高い映像フォーマットなど、新技術が増えると(無理やり増やして)もう一度ハードウェアの時代に戻そうという動きがやってきた。こうしてビジネス川下にいる我々は、同業他社が買うかどうかをウォッチしながら、新技術をありがたくない目で見てしまうという繰り返しなのかもしれない。

なんて流れに流される必要はまったくない。 全国カメラマンで局所的なクオリティーアップをするより、一日に300本以上の御社のYoutube動画を 作れる方が断然価値があると確信している。さぁどの企業さんと組もうか。

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