映像製作の順序が変わってきた

とても長くなったので音声で聴いてくださいませ(笑)

一般的な映像製作の流れ

最初は、監督や製作の立場のものが お客様とお打ち合わせするのが一般的。思考時間を経て、洗練されたバージョンが出来て、絵コンテ、シナリオが完成していく。

時間軸も入るから、映像尺は決まることになる。

シナリオ、絵コンテに沿って、撮影を積み重ね、インタビューがあれば行い、素材を集めて、編集に向かう。

まさに最初の段階で設計図があるから家が建つといった新築づくりのような話だ。

いまどきは、ビデオ収録も 白飛び、黒つぶれを後編集可能なログ形式で撮影するから、露出調整・基本色付けの後、思い描く作品イメージに合わせて、好きな色にチューニングしてゆく。

カラコレは慣れてゆくととても楽しい作業になる。

映像がいったん完成して、一つのファイルに書き出し、スタジオに持ち込む。
不要な音はこの段階で切っておいた方が無難かもしれない。
いずれにせよ、今時はそれなりに大きなファイルサイズであっても、ネット共有で送れるから便利だ。

音のプロによって、レベルを整える整音がなされ、効果音やBGMが追加される。
この荒い感じで作られた仮完成の映像を元に、いよいよ ナレーション収録を行う。

声質や性格、経験などで選ばれたナレーターさんが呼ばれ、完全密室の小さな部屋に入る。

個人的には長く入っていられないような 狭い部屋。
適度に休憩し、部屋から出て、しゃばの空気を味わってもらわないと作品の質に影響する。

ただしアメちゃんを なめるのは、声にからむらしく、やはりお水がいいのだと思う。

関係者一同が集まる日。

スタジオのオペレーター、クライアントも混じり、監督や編集者などが部屋に集合。
仮で作られた映像に、現場でいよいよナレーションを入れる作業になる。

実は このときは、監督も編集マンも 出来上がりを観ていないこともあり
当日、クライアントが入る直前に 少し観る程度か・・・・

ただの持ち込まれた映像に、ナレーションをあてはめて、
一気にBGMや効果音が入った映像を大画面、大迫力のスピーカーで再生すれば、
たとえ映像製作に慣れた人間であっても 映像がデラックス化していて、見栄えが良く
すぐにOKになることが多い。

当然BGMは、大抵は単体で聴いてもできばえが素晴らしいものが選曲されているから
万が一、クライアント要望に合わなくても、すぐに代わりの良い音源に変わって、即座に置き換えられる。

クライアントにお見せする作業は、ある種 儀式的になりがちなこともありますが、
こんな感じでナレーションをつけたスタジオで 完パケとする流れが一般的でした。

が、このAIナレーションの登場で、映像製作のフローが、
スパイラルが変わってきたように思います。

ナレーションは途中であっても構わない

というメリットがあって、不思議な感覚を味わっています。

つまり途中から試行錯誤が出来る。シナリオをいじって、AIナレーターに読ませて、試行錯誤できる。
テロップを細かく作らないなら、音で聴いて、文字を理解してもらう必要があります。

まさに、文章のように 文字で読むよりも 聞こえ方を意識する必要がある。
また、映像で表示されているのに、それをわざわざ言うことは、情報過多にもなり
すっきりはしない。障害を持つ方への配慮を除けばシンプルに、感じてもらう努力が必要。

だからこの試行錯誤ルーチンがあるということは、映像品質アップに多大に貢献できるのです。

PowerPoint資料作りを、1枚の紙に名いっぱい情報を詰め込む人が映像をつくると起こること。

これは映像が、眼と耳の両方が使える特性があるかと過信して、
テロップだらけでも困るし、詰め込みナレーション音声でも、負担がかかる。
つまり観る方に負担をかけてしまって、本来映像が担うはずの、感情を伝えるメリットを失うことになるんです。

これは以前のフィルムからデジカメになって、
写真を後からセレクトする面倒な作業が増えたことと似ていますが、
万が一失敗して撮影し直すことを考えれば、
それなりにバックアップと考えれば嬉しい、有り難いことだと思っています。

これらの新しい映像製作の形を作り上げる環境には、いくつかの複合条件があります。

その中には、文字入力 ATOKによる漢字変換の素晴らしさもあるし、
当然、先日作り上げた自作キーボードも大いに貢献しています。

そして何よりも編集時に誤ってトラブルでデータが吹っ飛ばないように、クラウドバックアップを常に行ってくれるEverNoteのありがたさもあって、それらのツールの複合技がまさにこの結果になっていると思います。

忘れていました。全てのソフトウェアを効率よく、バッテリー駆動で動かしてくれ、かつ1Kgを切る本体がとっても軽いDynabookの2in1のPC。

タッチパネルだから、マウスを握り直して 目的地まで移動させなくても、直感的に指でその場所に移動できるし、Bluetoothでワイヤレスでマウスも使えるから便利。

このマウスも究極に小さくてかわいらしいので大変良いです。

そもそもこのノートをひっくり返して 載せるUSBハブというかスタンドに繋げることも役立っています。

これは作業中のノート作業を、目の高さを一定以上にあげてくれる。
まさに首への負担を芸源してくれるスタンド的存在があるのです。

このスタンドは折りたたみができるから、どこでも簡単に持ち運べるし、
さらにはノートPCのバッテリーが切れたら iPad miniにチェンジしてキーボードも含めて
HUBとして、かつ音声出力や給電、SDカードなどのインターフェースもあるから端子に困らない。

 

最後に

大きくそれた気もしますが、とにかく、いろんなツールが複合的に使うことで、
試行錯誤が出来る。ナレーション作業が終われば完成 もいいけれど、
予算が限られ、製作時間が短くなっていく時代は、このような製作フローはありかと思った次第です。

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